KING (雑誌)

雑誌『KING』の概要

『KING』（キング）は、講談社が発行した男性向けの月刊誌で、2006年9月に創刊されました。その前には2年間の準備期間があり、2008年10月号をもって休刊しましたが、実質的には廃刊となった雑誌でもあります。

創刊の背景

『KING』の創刊は、講談社がかつて発行していた大衆娯楽雑誌『キング』の名を冠していますが、そのコンセプトには大きな違いがありました。元々の『キング』は国民的な大衆雑誌として広く知られていましたが、『KING』は主に20代半ばから30代の男性をターゲットにした内容でありました。この雑誌名は、テレビドラマ『池袋ウエストゲートパーク』のキャラクターが由来で、復刊を意識したものではありません。

創刊時の取り組み

講談社は『KING』に大きな期待を寄せ、創刊当初は20万部を発行しました。352ページというページ数は、かつての『キング』の創刊号に倣ったものであり、120本の広告を掲載し、その収入は億単位に達しました。創刊時の価格は600円で、俳優の瑛太を起用したCMや、元プロ野球選手の王貞治が表紙を飾るなど、注目を集めました。しかし、期待に反して、売り上げは徐々に減少し、創刊から約4号目以降はページ数が約200ページに減少、広告の数も削減されました。ここでの目標部数は10万部となっていましたが、その後も部数の減少は続きました。

内容の変化と休刊

『KING』は、内容のテコ入れやリニューアルを実施しながら、2年間の発行を続けましたが、最終的には休刊に至りました。中でも、連載企画の一つであるグラビアシリーズ『妄撮』は好評を博し、単行本化されて10万部以上のヒットとなりました。

編集部と連載内容

『KING』は、女性誌『FRaU』を出版する講談社の第四編集局から発行されており、初代編集長の原田隆は、男性向けの雑誌『ホットドッグプレス』を編集した経歴も持っています。『KING』には、リリー・フランキーと瑛太の「ん。」や、藤岡弘の「二十一世紀武士道」など、様々な連載がありました。また、ワールドサッカーの頭脳トレーニングやオレのゲーム履歴書、みうらじゅんの「モテないが正しい」、坂田藤十郎の「藤さまは何でも知っている！」、高橋昌史の「kingboss!」など、多彩な内容で構成されていました。

最後に

『KING』は、短い期間ではありましたが、男性向けの情報を提供し続け、多くの読者に影響を与えた雑誌として記憶されています。その内容や取り組みは、男性向け雑誌の新たな形を模索する過程を示しており、今後の出版における参考としても重要と言えるでしょう。

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