『KNOCKIN'“T”AROUND』
『KNOCKIN'“T”AROUND』(ノッキン・ティー・アラウンド)は、日本の
音楽ユニットB'zの
ギタリストである
松本孝弘が1999年4月14日にリリースした3枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは、松本がボーカルと
作詞に挑戦した意欲的な作品として知られています。
制作背景
松本は、「グループで歌う人の気持ちを知りたかった」という動機から、本作でボーカルに挑戦しました。また、
B'zのデビュー10周年を終えたことで、「今までやったことのないことに挑戦する必要がある」と感じたことも、制作の背景にあったと語っています。
アルバムの特徴
本作は、松本の
ギタリストとしての才能はもちろん、ボーカリスト、ソングライターとしての新たな一面を垣間見ることができる点が特徴です。ロック、ブルース、ポップスなど、幅広いジャンルの音楽性を融合させ、
B'zとは異なる魅力を放っています。アルバムには、先行
シングル「
THE CHANGING」のアルバムバージョンや、1997年のツアーで披露された楽曲「Nothin' But The Blues」のバンドアレンジバージョンなどが収録されています。
未収録となった楽曲
1996年のツアーで披露された「あなたへ…」、1998年のツアーで披露された「いてもうたるで」は、本作には収録されていません。
NHKでの特集番組
1999年5月7日には、NHK BS2で特別番組『
松本孝弘 ソロ・プロジェクト 〜
B'zへの挑戦〜』が放送され、本作の制作過程や松本の音楽に対する姿勢が紹介されました。
収録曲について
1.
THE CHANGING 〜Electric Lady Mix〜
アルバムからの先行
シングル。ニューヨークのレコーディングスタジオ「Electric Lady」で、アルバムバージョンの
ラップのダビングとトラックダウンが行われました。
2.
Nothin' But The Blues
1997年のツアーで弾き語りで披露された楽曲のバンドアレンジバージョン。歌詞は、映画『クロスロード』に影響を受けて書き下ろされました。
3.
HEAVEN
間奏に速弾きの
ギターソロが登場。メロディに言葉を詰め込むという、新たな試みに挑戦しています。
4.
SAKURA
アルバムのレコーディングで最後に制作された楽曲。
編曲は大島康祐が担当しました。
5.
GO FURTHER
1999年と2000年のフジテレビ系『
F1グランプリ』テーマ曲。MR. BIGの
ビリー・シーンと
LUNA SEAの真矢が参加。インストゥルメンタル曲です。
6.
two of us
PVは、サンタモニカで撮影されました。
7.
神様へ
社会の出来事に対する思いを歌った楽曲。歌詞カードには記載されていないシャウト部分があります。PVも制作されています。
8.
冬の灯
ギターのアルペジオフレーズが特徴的。
シンセサイザーとアコースティック
ギターのユニゾンで演奏されています。
9.
愛〜愛〜愛〜
10.
ゼロより ゼロから
レコーディング初期に制作された楽曲で、アコースティック
ギター一本で制作されたデモテープが存在します。PVも制作されています。
11.
Believin' You
インストゥルメンタル曲。PVが制作されています。
使用機材
松本孝弘は、以下の
ギター、
エフェクター、アンプを使用しました。
ギター:
Gibson '91 Les Paul Standard Gold Top (全曲)
Yairl Electric Acoustic (#2)
Fender Stratocaster (#2,6,9,10)
Martin 000-18 (#8,10)
エフェクター:
Budda BUD-WAH (#1,3,5)
Retrospec SQUEEZE BOX (#2,6,9,10)
Maxon CS-550 (#2,10)
Kron CENTAUR (#4,5,6,7,8,10)
アンプ:
Bogner ECSTASY (全曲)
タイアップ
フジテレビ系『1999
F1グランプリ』オープニングテーマ (#5)
フジテレビ系『2000
F1グランプリ』オープニングテーマ (#5)
参加ミュージシャン
松本孝弘:
ギター、ボーカル・
作詞(#1-4,6-10)、全曲
作曲・
編曲
池田大介:
編曲(#1-3,5-11)
大島康祐:
編曲(#4)
山木秀夫:ドラム(#3,4,6-11)
村上“ポンタ”秀一:ドラム(#2)
真矢:ドラム(#5)
ビリー・シーン:ベース(#5)
バカボン鈴木:ベース(#2,4,6-11)
中村“キタロー”幸司:ベース (#3)
小野塚晃:
ピアノ・
オルガン(#2,4,7,9-11)
篠崎Strings:ストリングス(#2,5,6,8,10,11)
宇徳敬子:コーラス(#1,2,4,8,10)
生沢佑一:コーラス(#1-3,7,9)
本田孝信:コーラス(#4,6,8,10)
The Waters:コーラス(#11)
APANI:
[ラップ]