KOBE de 清盛 2012

KOBE de 清盛 2012：平清盛ゆかりの地、神戸を彩る一大イベント

2012年から2013年にかけて、兵庫県神戸市で「KOBE de 清盛 2012」という大規模イベントが開催されました。NHK大河ドラマ『平清盛』の放送を機に企画されたこのイベントは、平清盛ゆかりの地である神戸市の魅力を国内外に発信し、観光客誘致による地域経済の活性化を目的としていました。

イベントの中核を担ったのは、神戸市内に設置された2つの施設です。一つは中央区に設置されたドラマ館、もう一つは兵庫区に設置された歴史館です。これらの施設では、大河ドラマに関する展示や、平清盛や当時の神戸の歴史に関する資料などが展示され、多くの来場者を集めました。ドラマ館のオープン日には、主演の松山ケンイチさんと深田恭子さんがサプライズで登場し、会場を沸かせたことは記憶に新しいところです。

神戸市発表の集計によると、イベント期間中の来場者数は歴史館が約31万人、ドラマ館が約26万人にも上り、イベントの盛況ぶりを示す結果となりました。現在、歴史館の跡地にはイオンモール神戸南が建設されています。

イベントを盛り上げるため、神戸・清盛隊と呼ばれるPRキャラバン隊も結成されました。この隊は、イベントの情報を発信するだけでなく、神戸市の魅力を各地で紹介する役割を担い、イベントの認知度向上に貢献しました。隊員たちは、時代劇風の衣装を身につけ、各地でPR活動を行い、多くの人々の注目を集めました。

さらに、「KOBE de 清盛」1Dayパスというユニークな企画も実施されました。これは、イベント開催期間中、関西圏の指定されたエリアを走る鉄道やバスを一日乗り放題にできるパスで、ドラマ館と歴史館の入場券もセットになっていました。このパスは、イベント会場へのアクセスを容易にするだけでなく、観光客が神戸市内を自由に散策することを促す役割も果たしました。このパスによって、多くの観光客が神戸市内を巡り、地域経済に貢献したことは間違いありません。

「KOBE de 清盛 2012」は、単なるイベントにとどまらず、地域活性化への貢献という点でも大きな成功を収めました。大河ドラマという強力なコンテンツを活用した戦略、ドラマ館と歴史館という集客施設の設置、そして効果的なPR活動とアクセスしやすい交通システムの提供など、イベントの成功には様々な要素が組み合わさっていました。このイベントは、地域活性化の成功事例として、他の地域にとっても貴重な参考となるでしょう。イベント終了後も、その経済効果や地域への影響は長く続いていると考えられます。今後の地域活性化においても、このイベントから学ぶべき点が多くあると言えるでしょう。

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