KTM・990アドベンチャー

KTM 990アドベンチャー：進化を遂げたアドベンチャーバイク

KTM 990アドベンチャーは、オーストリアのバイクメーカーKTMが2006年から製造・販売している、4ストローク999ccの大型アドベンチャーバイクです。本格的なオフロード走行を可能にする高い走破性と、長距離走行における快適性を両立させたモデルとして知られています。

ベースモデルとなったKTM 950アドベンチャーの設計を踏襲しつつ、高速走行時のライダー疲労軽減を目的とした改良が施されています。サスペンションやシート、エンジンの出力向上など、年式による進化を遂げてきました。

年式による仕様の違い

990アドベンチャーは、発売開始からモデルチェンジを繰り返し、様々な仕様が展開されました。主な違いは以下の通りです。

2006年～2008年:
エンジン出力：98PS
モデル：標準モデル（オレンジ、グレー）、オフロード仕様のSモデル（ブルー）
Sモデルは、サスペンションストロークの延長とハイシートを装備

2009年～2010年:
エンジン出力向上：標準モデル108PS、Rモデル115PS
モデル：標準モデル（オレンジ、白）、上級グレードのRモデル（グレー）
RモデルはABSを標準装備
フロントスプロケットが17Tから16Tに変更

2011年:
標準モデルは変更なし
Rモデルに代わり、高出力エンジンを搭載したダカールラリー仕様のモデルが登場（ブルー）

2012年:
ダカールラリー仕様にモデルを一本化
エンジン出力、装備はダカールモデル相当
カラーリング：白、ブルー
* 本国仕様では、ブロックタイヤD908RRを装着

このように、990アドベンチャーは、発売から生産終了までの間に、エンジン出力の向上、装備の充実、モデルバリエーションの変更など、継続的な進化を遂げました。これらの変更は、より快適で、より高い性能を求めるライダーのニーズに応えるために行われました。

ダカールラリーとの関わり

特に、ダカールラリー仕様モデルは、過酷な環境下での走行に対応できる高い耐久性と信頼性を備えており、990アドベンチャーのオフロード性能の高さを象徴するモデルと言えるでしょう。本国仕様においてブロックタイヤの装着は、その性能を物語っています。

まとめ

KTM 990アドベンチャーは、長距離アドベンチャー走行を快適にこなすための様々な工夫が凝らされた一台です。年式による仕様の違いにも注目しながら、その魅力を理解することが、このバイクをより深く楽しむことにつながるでしょう。

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