Kissの行方

ANNA 2ndシングル「kissの行方」：切ない恋心を歌ったバラードとラブソング

2008年8月27日、ジェネオンエンタテインメントより、女性歌手ANNAの2枚目のシングル「kissの行方」がリリースされました。前作「ラッキーチューン」に続く、テレビアニメ『To LOVEる -とらぶる-』のエンディングテーマとして書き下ろされた楽曲です。

本作は、疾走感溢れるポップナンバーだった前作とは一転、しっとりとした切ないラブソング「kissの行方」と、対照的なバラード曲「SCAR」の2曲を収録。それぞれの楽曲は、異なるテンポとムードで、聴く者の心を掴みます。

「kissの行方」は、揺れ動く女性の恋心を繊細な歌詞で表現。ANNAのボーカルは、グループでの活動とはまた異なる一面を見せており、澄川龍一氏といったアニメソングライターからは、歌詞の世界観を見事に表現した歌唱力が高く評価されています。楽曲の構成やアレンジは、ポップでキャッチーな前作とは異なり、より落ち着いた、大人の雰囲気を醸し出しています。

一方の「SCAR」は、切ないメロディーと、心に響く歌詞が特徴的なバラード。この曲もまた、ANNAの繊細な歌声が楽曲の情感をさらに深めています。

音楽批評誌『CDJournal』は、このシングルについて、「kissの行方」と「SCAR」の対照的なテンポと曲調を評し、切ないムードが両曲に共通している点を指摘。ANNAの歌唱については、グループ活動とは異なる一面が感じられるものの、インパクトにやや欠けるとのレビューを掲載しています。

しかし、澄川龍一氏の好意的な評価は、このシングルが持つ魅力を裏付けるものと言えるでしょう。彼は、「kissの行方」が、前作とは異なる作風で、恋する女性の心情を巧みに表現している点に注目し、ANNAの歌唱力を高く評価しています。

シングルには、それぞれの楽曲のインストゥルメンタルバージョンも収録されており、楽曲の構成やアレンジをじっくりと味わうことができます。ボーカルの有無で異なる魅力を楽しめるのも、このシングルのポイントです。

「kissの行方」は、前作とは異なるアプローチで、ANNAの新たな魅力を引き出した作品であり、彼女のアーティストとしての幅の広さを示す、重要なシングルとなりました。彼女の繊細な歌声と、楽曲の世界観が織りなすハーモニーは、多くのリスナーの心を掴み、今でも多くのファンに愛されています。

収録曲:

kissの行方 (作詞: 坂本麗衣、作曲・編曲: 中野雄太) [4:00]
SCAR (作詞・作曲: 渡辺翔、編曲: 前口渉) [4:36]
kissの行方 (Instrumental)
SCAR (Instrumental)

ジェネオン・ユニバーサルによる紹介ページ

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