LAW'S

LAW'S

「LAW'S」（ロウズ）は、日本のロックミュージシャン、清春によって発表された通算19枚目のシングル作品である。

概要

このシングルは、清春が所属レーベルをエイベックスに移籍してから数えて3枚目となるシングルCDとして、当時の音楽市場に送り出された。販売戦略としては、購入者やファン層の多様なニーズに応えるため、異なる内容や仕様を持つ複数のバージョンが用意されたことが特徴である。具体的には、特別な名称が付与された「BIOHAZARD THE DARKSIDE CHRONICLES EDITION」と銘打たれた初回限定盤A、もう一つの初回限定盤B、そして通常の仕様である通常盤の、合計3種類の形態で発売された。

タイアップとプロモーション

本作「LAW'S」が持つ最も特筆すべき点の一つは、その強力なメディアタイアップである。この楽曲は、カプコンが開発し、任天堂の家庭用ゲーム機Wii向けにリリースされたサバイバルホラーゲーム、『バイオハザード／ダークサイド・クロニクルズ』のプロモーション、特にテレビコマーシャルにおけるテーマソングとして採用された。このタイアップは、世界的にも広く知られ、多くのファンを持つ人気ゲームシリーズ「バイオハザード」において、日本のアーティストの楽曲が公式なCMソングとして使用された初の事例となった。

ゲームシリーズ史上初のアーティストによる楽曲タイアップという事実は、ゲームメディアと音楽メディアの双方で大きな話題となり、「LAW'S」という楽曲、そしてアーティスト清春自身に、普段はロック音楽に触れる機会が少ないゲームファン層からの注目を集める契機となった。ゲームのダークでシリアスな世界観と、清春が表現する独特の音楽性や世界観との親和性が、この異色のコラボレーションを可能にした背景にあると言えるだろう。

さらに、このタイアップは単なる楽曲提供に留まらなかった。清春本人が、『バイオハザード／ダークサイド・クロニクルズ』のテレビコマーシャルに出演するという、踏み込んだ形のプロモーションが展開されたのである。アーティスト自身がタイアップ先のコンテンツの広告塔として登場することは、楽曲とコンテンツとの結びつきをより強固にし、視覚的なインパクトをもってリスナーやゲームユーザーの記憶に残る効果が期待できる。清春のカリスマ的な存在感が、ゲームCMの雰囲気を盛り上げ、楽曲への関心を一層高める役割を果たしたことは想像に難くない。

リリース形態と収録曲

前述の通り、「LAW'S」は以下の3種類の形態で発売された。

初回限定盤A：BIOHAZARD THE DARKSIDE CHRONICLES EDITION
初回限定盤B
* 通常盤

残念ながら、本情報から各形態に具体的にどのような楽曲が収録されていたか、あるいは特典内容の詳細（例えばミュージックビデオ収録DVDの有無など）については不明である。しかし、複数形態でリリースされる商業シングルの多くが、形態ごとに収録曲順やカップリング曲、またはボーナストラックや映像コンテンツなどを差別化することで、異なる魅力を提供し、購買意欲を促すのが一般的であるため、「LAW'S」の各形態も何らかの形で差別化が図られていた可能性が高い。特に「BIOHAZARD THE DARKSIDE CHRONICLES EDITION」と銘打たれた初回限定盤Aは、ゲームとの連携を意識した特殊な内容やデザインであったことが推測される。

作品の意義

「LAW'S」は、清春のキャリアにおける通算19枚目のシングルという位置づけに加え、「バイオハザード」シリーズ初のアーティストタイアップという歴史的な意義、そしてアーティスト本人のCM出演といったプロモーション戦略など、多角的な側面を持つ作品として記憶されている。エイベックス移籍後の活動期における主要なリリースの一つとして、当時の清春の音楽活動やメディア展開を考える上で重要な楽曲と言えるだろう。ゲームとの連携は、清春の音楽が持つ可能性や表現の幅を広げるとともに、新たな聴衆へのリーチを可能にした点で、彼のキャリアにおいて興味深い一章を飾る作品となった。

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