LOSER/ナンバーナイン

「LOSER / ナンバーナイン」

米津玄師のメジャー5枚目のシングルである「LOSER / ナンバーナイン」は、2016年9月28日にソニー・ミュージックレコーズからリリースされました。このシングルは、前作「アンビリーバーズ」から約1年ぶりの新作で、両A面の形態で登場しました。今までのユニバーサルシグマからのリリースを経て、ソニー・ミュージックレコーズからの新たなスタートを切った本作は、特に注目されています。

リリース形態は多様で、特別なパッケージが用意されています。「LOSER盤」ではクッション封筒と紙ジャケットのCDに加えて、米津のイラストが施されたドッグタグが同封されています。「ナンバーナイン盤」では7インチサイズの紙ジャケットにCDと、ミュージックビデオが収録されたDVDが含まれています。また、CDのみの「通常盤」も発売されています。さらに、これらの初回プレス版には、2016年11月から12月にかけて行われるライブツアー「米津玄師 2016 TOUR / はうる」のチケット先行抽選受付シリアルナンバーが含まれています。

このシングルの一方の表題曲である「ナンバーナイン」は、ルーヴル美術館の特別展「ルーヴルNo.9 〜漫画、9番目の芸術〜」の公式イメージソングとして米津自身が書き下ろしました。展覧会では、米津が特別に描いたイラストが展示され、そのイラストを使用したオリジナル商品も販売されるなど、ファンとの交流を深める場となりました。

楽曲について

LOSER

「LOSER」は「ナンバーナイン」に続いて制作された楽曲です。この曲は、2016年9月14日に米津が自身のSNSで行った告知を契機に話題に上り、LINE LIVEでカウントダウンが行われました。カウントダウン後、渋谷のビル壁面に「LOSER」のミュージックビデオが初めて公開された際には、ファンの間で熱狂が巻き起こりました。MVは米津が学校の教室や階段、夜の街を背景にコンテンポラリーダンスを披露する内容で、振り付けは辻本知彦が担当しています。彼はこの作品に対し「地獄のような日々でした」とコメントしており、運動不足の中での挑戦が伺えます。

楽曲自体は、2015年に発表したアルバム『Bremen』の後を見据えたもので、ラップの要素を取り入れたエッジの効いたスタイルが特徴です。リリース後は、2018年5月からHonda「JADE」のCMソングとしても使用され、多くの人に親しまれることになりました。

ナンバーナイン

「ナンバーナイン」もルーヴル特別展のために制作された楽曲ですが、公式MVは「ナンバーナイン盤」限定で収録されています。他のプラットフォームでは公開されていないため、シングル作品における特異性が際立ちます。

amen

収録曲の中でも特異なのは「amen」で、これは米津自身がセルフプロデュースした楽曲です。このトラックはゴスペルの要素を取り入れたダークな雰囲気を持っています。中間部分には朗読が含まれており、一部のファンはアウグスティヌスの「告白」との関連性を指摘していますが、実際の内容は曲の歌詞カードには記載されていません。米津自らもその部分については「内緒」と答えており、ミステリアスな印象を与えています。

このように、シングル「LOSER / ナンバーナイン」は様々な要素が詰まっており、米津玄師の音楽的な幅広さや独自性を強く印象付ける作品です。

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