LRC (ファイルフォーマット)

LyRiCs（LRC）とは

LyRiCs、一般にLRCファイルと呼ばれるこの形式は、音楽とその歌詞を同期させるための専用フォーマットです。LRCの拡張子は「.lrc」であり、特に歌詞を表示するシステムやデバイスで広く使用されています。

LRCファイルの基本書式

LRCファイルは音楽の再生時間に合わせて歌詞を表示させることができます。ファイル内の書式は以下のようになります。

```
[mm:ss.xx]歌詞
```

ここで、`mm`は分、`ss`は秒、`xx`は1/100秒を示します。例えば、曲が始まってから16秒後に「ありがとう」と表示したい場合、ファイルには次のように記入します。

```
[00:16.00]ありがとう
```

この記述により、再生が始まってから16秒が経過すると「ありがとう」という歌詞が画面に表示されます。また、同じ歌詞を複数回表示することも可能です。例えば、以下のように書くことができます。

```
[00:05.00]ありがとう
[00:26.80]ありがとう
[00:14.35]またあした
[00:39.87]はじめまして
```

この場合、最初の「ありがとう」は5秒後と26.8秒後に表示され、また「またあした」と「はじめまして」といった別の歌詞もそれぞれ指定されたタイミングで表示されます。

LRCファイルの保存

LRCファイルを作成する際には、その音楽ファイルと同じ名前をファイル名にして保存する必要があります。例えば、「sound01.mp3」という音楽ファイルがある場合、同じフォルダ内に「sound01.lrc」と名付けて保存します。これにより、メディアプレイヤーはLRCファイルを正しく読み込み、歌詞を同期させることができます。

保存例は以下の通りです：
```
music
├rink
├sound01.mp3
├sound01.lrc
```

このように、特定のフォルダ構成で音楽と歌詞を正しく配置することで、再生時にスムーズに歌詞を表示することができます。

対応機種

多くの音楽プレイヤーがLRCファイルに対応しており、中でもネットワークウォークマンの各モデルや、様々なソフトウェアが有名です。具体的には、VLCメディアプレーヤーや Poweramp、いくつかのAndroidアプリなどがLRCファイルをサポートしています。

表示の違いとトラブルシューティング

LRCファイルの表示内容は、利用する機器やソフトウェアによって異なる場合があります。特に文字コードの非対応や、半角スペースが正しく読み込まれない問題が発生することがあります。このような課題に対処するためには、ファイルを再度開いて文字コードを変更したり、スペースの形式を見直したりすることが有効です。

日本におけるLRCの歴史

LRCフォーマットは、1999年頃にWinAMPのプラグインとして始まったとされています。この頃に似た制度の他のソフトが登場し、日本国内ではカラオケ機能が加わったりするなど、進化を遂げてきました。2000年代にはRhythmicaLyricsという形で、カラオケタグの入力が劇的に楽になりました。

そして、2010年代以降はウォークマンの歌詞表示機能で利用されるようになり、さらに多くの音楽配信サービスでLRCファイルが活用されています。これにより、LyRiCsは音楽ファンにとってより便利で楽しむためのツールとなりました。

今後もこの形式が音楽の楽しみを広げる手助けを続けることが期待されます。

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