Ladybird (ウェブブラウザ)

Ladybirdブラウザの概要

Ladybirdは、堅実なウェブブラウジング体験を目指す非営利団体、Ladybird Browser Initiativeによって開発されているオープンソースのウェブブラウザです。現在、このプロジェクトは新たに開発中で、2026年にはアルファリリースが予定されています。続いて、2027年にはベータ版、そして2028年には一般向けの安定版が公開される計画です。

開発背景

このブラウザは、もともとSerenityOSプロジェクトの一部としてスタートしましたが、現在は独立したプロジェクトとして発展しています。開発チームは、LibWebという新しいブラウザエンジンをゼロから構築しており、それによりLadybirdはユーザーフレンドリーで効率的なブラウジング体験を提供できることを目指しています。SerenityOSの内部ライブラリ（LibWeb、LibHTTP、LibJS、LibWasmなど）に依存しない形で、多様なオープンソースライブラリも利用されています。

機能面

Ladybirdでは、ウェブブラウジングの利便性を高めるために、広告ブロック機能を計画しています。これにより、ユーザーは快適なウェブ体験を享受しつつ、煩わしい広告から解放されることが期待されています。さらに、開発にはオープンソースの原則が徹底されており、誰でもソフトウェアのソースコードにアクセスし、改善やカスタマイズに寄与できる環境が整えられています。

プロジェクトの進展

このプロジェクトは2022年9月、アンドレアス・クリング（Andreas Kling）によって正式に発表されました。クリング自身がSerenityOSプロジェクトのメンテナーであり創設者でもあることから、彼の豊富な経験が反映されています。彼は2024年6月30日にメインプロジェクトから手を引き、Ladybirdブラウザの開発に専念することを決定しました。これにより、プロジェクトの進行と品質の向上が期待されています。

さらに、Ladybird Browser Initiativeは、GitHubの共同創設者クリス・ワンストラスからの資金提供を2024年7月に発表しました。これにより、開発チームはリソースを充実させ、更なる機能追加や改良に向けた活動が加速されるでしょう。

また、2024年8月にクリングは、Swiftで書かれたコードをプロジェクトに統合する意向を示しました。この決定は、パフォーマンスを向上させ、より多くの機能を持つブラウザへと進化させるための手段です。

結論

Ladybirdブラウザは、オープンソースの原則に則り、ユーザーのニーズに応えることを目指したプロジェクトであり、これからの展開が非常に楽しみです。引き続き、このブラウザの進捗に注目が集まることでしょう。開発者コミュニティにおける協力が、より良いウェブブラウジング体験の実現に寄与することを期待しています。

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