Laughter (Official髭男dismの曲)

Laughter (Official髭男dism)

「Laughter」（ラフター）は、日本の人気バンド、Official髭男dismが2020年7月10日にデジタルシングルとして発表した楽曲です。ポニーキャニオンよりリリースされ、同年に公開された大ヒット映画『コンフィデンスマンJP -プリンセス編-』の主題歌として書き下ろされました。ドラマシリーズから劇場版に至るまで、『コンフィデンスマンJP』シリーズでは過去に「ノーダウト」、「Pretender」が主題歌として採用されており、本楽曲はシリーズにおいて3作目のタイアップ楽曲となりました。

制作背景

楽曲制作は、映画プロデューサーからの「Official髭男dismらしい『A Whole New World』（アラジンの主題歌）のような、スケール感がありつつも温かさを持つ楽曲はどうでしょう？」というユニークな依頼から始まりました。制作過程では、「信頼」という仮タイトルが付けられていました。歌詞においては、メンバー自身の経験、特に故郷を離れて音楽活動で生計を立てていくことを決めた当時の心境が色濃く反映されています。「自分たちらしく人生を歩むこと」、そして「自分にとってかけがえのない大切なものと共に生きていくこと」の尊さや素晴らしさを伝えるメッセージが込められた楽曲となっています。サウンド面では、門脇大輔stringsによる壮大なストリングスアレンジが楽曲を彩り、マスタリングはロンドンのMetropolis StudioでMatt Coltonが手掛けるなど、音へのこだわりも感じられます。

リリースと展開

本楽曲の存在は、2020年1月20日にOfficial髭男dismが映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』の主題歌を担当することが発表された際に明らかになりました。その後、2月6日に公開された映画の予告映像で楽曲の一部が初公開され、ファンからの期待が高まりました。

配信リリースに先駆け、2020年6月26日には、同年8月5日に発売される彼らの3rd EP『HELLO EP』への収録がアナウンスされました。さらに、7月6日にはメンバーの楢﨑誠（Ba.Sax）がパーソナリティを務めるラジオ番組『楢﨑誠のロヂウラベース』（FM FUJI）にてフルサイズが初めてオンエアされました。配信日直前の7月9日には、楽曲が使用された映画の特別映像が公開され、いよいよ7月10日に配信限定シングルとして正式にリリースされました。

配信リリース後も楽曲の展開は続き、2021年6月24日には、同年8月18日にリリースされたメジャー2ndスタジオ・アルバム『Editorial』への収録が発表されました。また、アルバム発売と同日の8月18日には、無観客で開催されたオンラインライブ『Official髭男dism ONLINE LIVE 2020 -Arena Travelers-』が配信され、この楽曲のライブバージョン音源が初めて公開されました。

ミュージックビデオ

楽曲のミュージックビデオは、配信リリースから一週間後の2020年7月17日にYouTubeにて公開されました。監督は、「Pretender」や「I LOVE...」など、Official髭男dismの数多くの映像作品を手掛けてきた新保拓人が担当しています。このビデオは全編がストーリー仕立てとなっており、遠い未来を舞台に、広大な花畑を作り出すという壮大な目標に向かって奮闘する少女たちの友情が描かれています。注目すべき点として、メンバーは一切出演していません。これは、インディーズデビュー作品『ラブとピースは君の中』に収録されていた楽曲「愛なんだが...」と「始発の導く幸福論」のミュージックビデオ以来となる、メンバー不在の映像作品となりました。

チャート成績

「Laughter」は、日本の主要音楽チャートでも好成績を収めました。「Billboard JAPAN」が発表する総合ソング・チャート「Billboard Japan Hot 100」では、2020年7月20日付チャートで12位に初登場。翌週には最高位となる10位を記録し、その後も粘り強く推移し、合計34週にわたりチャートの100位圏内にランクインしました。2020年の年間チャートでは第43位に位置しています。

ストリーミング再生回数を集計する「Billboard Japan Streaming Songs」では、2020年7月20日付チャートで40位に初登場し、翌週には12位へと大きく順位を上げました。そして、8月3日付チャートでは自己最高位となる8位を獲得しています。特に記憶に残る記録として、チャートイン36週目にあたる2021年3月22日付の同チャートで、累計ストリーミング再生回数が1億回を突破する快挙を達成しました。年間チャートにおいては、2020年に第37位、翌2021年にも第85位にランクインするなど、長期にわたり聴かれ続けた楽曲となりました。

ダウンロード数を集計する「Billboard Japan Download Songs」では、2020年7月20日付チャートに最高位となる4位で初登場しました。こちらも2020年の年間チャートで第26位にランクインしています。

「Laughter」は、Official髭男dismの楽曲の中でも、メッセージ性の強さと美しいサウンドで、多くのリスナーに感動を与えた一曲と言えるでしょう。映画主題歌としてだけでなく、バンド自身の歩みや決意ともリンクする歌詞は、多くの人々の共感を呼びました。複数のチャートで記録を樹立し、特にストリーミング再生回数が1億回を突破するなど、その存在感を示しました。

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