LeJOS

leJOSとは

leJOSは、レゴ マインドストーム プログラマブルRCXコントローラーのファームウェアを置き換えるシステムです。最大の特徴は、Java仮想マシンを内蔵していることで、これによりレゴ マインドストームのロボットをJavaプログラミング言語で制御できるようになります。このため、コンピュータサイエンスの初学者にJavaを教える教材としてもよく利用されています。

また、leJOSは単なる教育ツールにとどまらず、高度なロボット制御にも応用されています。2001年12月には、leJOSをベースにしたロボット「Jitter」が国際宇宙ステーションに搭載され、宇宙空間での実験に利用されました。この実績は、leJOSの信頼性と実用性を証明するものです。

名称の由来

leJOSという名称は、José Solórzano氏によって考案されました。この名称は、Java Operating System (JOS)という言葉と、RCXのもう一つのオペレーティングシステムであるlegOS、そしてスペイン語で「遠く」を意味する「lejos」を組み合わせて作られました。この名称からも、leJOSがJavaを基盤とするシステムであり、レゴロボットを遠隔で制御できる可能性を示唆していることが伺えます。

対応プラットフォーム

leJOSは、レゴ マインドストームのRCXだけでなく、後継機種であるNXTロボットにも対応しています。RCX版では、ナビゲーションやビヘイビアベースロボティクスといった高度な機能も利用でき、NXT版ではRCX版と比較して処理速度が大幅に向上し、より多くのメモリとNXTの機能を活用できるようになりました。

歴史

leJOSは、1999年にJosé Solórzano氏によってTini VMとして開発が始まりました。当初は趣味的なオープンソースプロジェクトでしたが、その後、多くの開発者の参加により、現在知られているleJOSへと発展しました。

特に、Brian Bagnall氏、Jürgen Stuber氏、Paul Andrews氏といった貢献者は、leJOSの進化に大きく貢献しました。彼らは、José氏がプロジェクトから引退した後も、leJOSの開発を引き継ぎ、より高度な機能や安定性の向上に尽力しました。

NXTへの対応は2007年1月に発表されましたが、当初は限られた機能しか利用できませんでした。その後も開発が続けられ、現在ではNXTのほぼ全ての機能を活用できるようになっています。

参考資料

leJOSに関する詳しい情報を得るための参考資料として、以下の書籍が挙げられます。

Brian Bagnall (2002). Core LEGO Mindstorms Programming. Prentice Hall PTR. ISBN 0-13-009364-5
Giulio Ferrari et al. (2002). Programming LEGO Mindstorms with Java. Syngress. ISBN 1-928994-55-5

これらの書籍では、leJOSを用いたレゴ マインドストームのプログラミングに関する詳細な解説がされており、leJOSをより深く理解するための助けとなります。

関連事項

leJOSを理解する上で、以下の概念も知っておくと役に立ちます。

Java仮想マシン: Javaプログラムを実行するための仮想的なコンピュータ。

外部リンク

leJOS home page: leJOS home page

leJOSの公式サイトでは、最新の情報やダウンロード、ドキュメントなどが提供されています。leJOSに興味がある方は、一度公式サイトを訪れてみることをお勧めします。

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