Lights (globeのアルバム)

アルバム『Lights』および『Lights2』の概要

2002年、音楽グループglobeは2枚のアルバム『Lights』と『Lights2』をリリースしました。『Lights』は2月6日に、続く『Lights2』は4月17日に公開され、いずれも小室哲哉が全面的にプロデュースを担当しています。この2枚のアルバムは、J-POPの枠組みを崩し、音楽の新しい可能性を探求した意義深い作品となっています。

アルバムの制作背景

小室哲哉は、自己流のプリプロダクションからミックスダウンまでを全て手掛けており、サポートミュージシャンを用いずに創作を行いました。これにより、彼の独自のスタイルで音楽が作り出されています。また、生のアコースティックギターに似せた音もRoland Fantomを駆使して実現しており、技術的な側面でも高い完成度を誇っています。

アルバムのテーマは、「自分が広めたJ-POPの構造を少しずつ壊していきたい」との思いから出発し、特に楽曲の構成においては従来の「Aメロ→Bメロ→サビ」の法則ではなく、「Aメロ→Bメロ→Aメロ」といった新しいアプローチを試みています。特にラストトラックの『Many Classic Moments (epilogue)』では、アルバムが終わった後も聴き続けたくなるような余韻を意識した構成になっています。

光輝く『Lights』の内容

アルバム『Lights』は、シングル『Many Classic Moments』と同時リリースされました。この曲は後にアルバムバージョンとしてアレンジされることになります。KEIKOの提案で、初期のアルバム『globe』を再度聴き直し、音楽が進化した点や変わらない価値を見つめ直すことが重要視されました。このプロセスを経て、globeが求めるものを見出す作業が始まりました。

続編『Lights2』の制作

続く『Lights2』は、最初のアルバムが完成したわずか3日後に制作が開始されました。このアルバムは、当時小室が持っていた独自のアイデアを最大限に表現することを目指していました。大部分のレコーディングは、パリのStudio Guillaume Tellで実施され、製作のスピード感が強調されました。マーク・パンサーはこの状況を「作らなきゃ間に合わないモード」と表現し、創作活動に対する焦りを感じつつも、新たな視点を持つことで逆に作詞が進展したと振り返っています。

収録楽曲とその特徴

『Lights』には、全ての楽曲が小室哲哉によって作曲・編曲されており、例外的に特定の楽曲には他のアーティストが参加しています。特に、「Many Classic Moments」はテレビ東京系のオープニングテーマとして、そして『Merry Go Round』は通常のJ-POPの構成を無視した制作がなされています。また、各トラックはラップをMARCが手掛け、KEIKOが歌唱するスタイルが際立っています。

『Lights2』には、「TRANSCONTINENTAL WAY」や「OVER THE RAINBOW」など、先行するテーマと一貫性を持つ曲が収められています。特に「液体のパノラマ」は、フランスで聴かせた際に即採用された逸話があり、その即興性が聴く者に強い印象を与えます。

クレジットと製作陣

両アルバムの製作には多くのエンジニアやプロデューサーが関わっており、その中でも小室哲哉の存在感が際立っています。マスタリングには前田康二が関与し、サウンド全体のクオリティを引き上げています。

まとめ

『Lights』と『Lights2』は、globeの音楽的冒険と革新の象徴として位置づけられ、音楽シーンに多大な影響を与えた重要なアルバムです。聴く者を新しい音楽の世界へと誘うこの作品は、J-POPの進化に寄与し続けます。

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