M&W

シドの8枚目、メジャー3枚目のオリジナルアルバム『M&W』は、2012年8月1日にキューンミュージックからリリースされました。

前作『dead stock』から約1年半ぶりのリリースとなった本作には、シングル4曲を含む全11曲が収録されています。CDとDVD2枚組の初回限定盤A,BとCDのみの通常盤の3形態で発売され、初回盤Aは三方背ボックス・デジパック仕様で豪華32Pブックレットが付属。また、3形態全てに5年ぶりとなる握手会の参加券が封入され、名古屋、大阪、福岡、東京、仙台の5都市で開催されました。初回盤A,Bにはツアー密着映像の視聴アクセスコードが封入されており、両タイプ購入者限定で視聴可能。さらに、特定の店舗での予約・購入者には、メンバーソロポスターがランダムでプレゼントされました。

アルバムタイトル『M&W』は「Man & Woman」の略で、シドのアルバムとしては初めて、全ての曲の歌詞に「男と女」というテーマが統一されています。楽曲制作の流れから、歌詞の作成は最後に行われるため、マオ以外のメンバーはテーマを意識せずに作曲したとのことですが、結果的にコンセプトアルバムとしての統一感が生まれました。

前作同様、明希の「1時間以上のアルバムは集中力が持たない」という意向から、収録時間は約45分となっています。

メンバーそれぞれが「今まで以上に新しい試みを入れた」と語るように、今作では様々な挑戦が見られます。マオはビブラートを抑えた歌唱法、明希はスラップを活かしたベース、ゆうやはコンプ・サウンドでのドラムをそれぞれ取り入れ、アルバムの大きな特徴となっています。

オリコンチャートでは、発売月の8月ではなく、集計期間の関係で7月度にランクインしました。

楽曲解説

コナゴナ: メジャー7thなどのコードからメロディを膨らませて制作。バンドサウンドのみで構成されており、Shinjiが「今やりたいことを最も体現している曲」と語る、バンドサウンド重視の楽曲。
ゴーストアパートメント: 明希曰く「サウンド的には、きれいなまとまりよりも、むしろ猥雑な感じ」。マオが多量の巻き舌を用いて歌っている。
冬のベンチ: 18thシングル。マオが歌詞を付けるまでは季節感のない曲だったが、アレンジ・歌詞・リリース時期によって冬のイメージが固まった。
糸: 明希が「久々に会心の出来」「今までの曲の中でベスト3に入る」と語る自信作。構えずに作曲し、「起承転結がハッキリしている」構成となっている。マオもサビに重きを置いたと語る。
Café de Bossa: 「盛り上がる曲」というよりは「笑顔になれるような曲」というコンセプトで制作。イントロのボサノバ調のギターサウンドは、Shinjiがウォーミングアップで弾いていたものをゆうやが気に入り、急遽採用された。
S: 20thシングル。映画「貞子3D」テーマソング。インディーズ・メジャーを通して初となる、シングルA面での激しい曲調の楽曲。ギターとベースのユニゾンも特徴的。
MOM: インディーズ時代からストックされていた曲。元はデジタルロック調だったものを、マオがソウルフルなアレンジを提案。
いつか: 17thシングル。TBS系「CDTV」9月度オープニングテーマ。Shinjiがストリングスを盛り込んだ楽曲。
ドレスコード: 明希が「曲作りのフォーマットを完全に無視した楽曲」と語る。転調部分のコード進行はダーツで決定。明希が「ひたすらベースを難しくしたかった」という、技巧的なベースラインが特徴。
gossip!!: スラップを活かしたリフから制作。Shinji曰く「忙しすぎてライブで演っても周りから"ノリ悪かったね"って言われるほど動けない」とのこと。
* 残り香: 19thシングル。日本テレビ系「スッキリ!!」4月度テーマソング。Shinjiが「ギターが入らなくてもいける曲とかでも"ちょっと待てよ"と」考えた曲。ハードなギターフレーズが特徴。

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