M320 グレネードランチャー

M320グレネードランチャー

M320グレネードランチャーは、アメリカ軍が採用している40mmの擲弾発射器で、その設計にはH&K社との競争を通じて得られた技術が活かされています。2006年に契約が交わされ、現在では実戦配備が行われています。また、アメリカ海兵隊においても、M203グレネードランチャーの代替としての採用が計画されています。H&K社での名称はH&K GLMです。

運用方法

M320の運用方法は、前任のM203に似た点が多いですが、いくつかの重要な改良点が施されています。まず、装填する弾薬は40×46mmで、単発式です。M4カービンの銃身下にピカティニー・レールを介して取り付け可能で、ストックなどのアクセサリーを追加すれば単体でも使うことができます。

弾薬の装填は、銃身をヒンジを支点として左側にスイングさせて行います。この設計により、M203とは異なり、弾薬の長さには制限がなく、特に非致死性の弾薬など長いものも使用できるため、幅広い用途に対応しています。さらに、セーフティレバーは両側から操作できるため、使い勝手の向上が図られています。

M203との違い

M320の特徴的な点は、いくつかの重要な要素がM203と異なるところです。M320はピストルタイプのグリップを持ち、従来のM203にはそのようなグリップが存在しませんでした。グリップは、装着した銃本体のマガジンを利用していました。

照準器については、M320では本体の側面に配置されているため、特別なハンドガードの交換が不要です。このため、アサルトライフルに装着する際の利便性が向上しています。

また、M320はダブルアクションによる撃発メカニズムを採用しています。これにより、不発時にはトリガーを引きなおすだけで再射撃が可能になります。一方のM203はシングルアクション方式であり、不発時には再度コッキングが必要でした。

バリエーションと用途

M320には試作型のXM320も存在し、これはオリジナルのH&K AG36に近い形状を持っています。このように、M320は多様なバリエーションがあり、その設計は世界中の軍隊や特殊部隊に幅広く採用されています。

登場作品

M320グレネードランチャーは、さまざまなメディアに登場しています。小説『バイオハザード: ヴェンデッタ』では、キャラクターのクリス・レッドフィールドがHK416に装着して活躍するシーンが描かれています。

また、ゲーム『BulletForce』では「M320 HE」や「M320 DART」としてサブ武器として登場し、さまざまな戦闘シーンで見ることができます。『Ironsight』ではピストル等のサブウェポンとして利用可能ですが、単体での使用となっています。

さらに『コール オブ デューティ』シリーズや『バトルフィールド』シリーズなど、多くのゲーム作品においてもM320は登場し、プレイヤーにとって重要な武器として位置付けられています。特に『バトルフィールド』シリーズでは、アサルトライフルへの装着や単体使用が可能で、多様な戦術に対応できる存在となっています。

関連項目

M320グレネードランチャーに関連する武器には、H&K AG36、H&K HK69、M203グレネードランチャー、M26 MASSなどがあります。これらの武器は、それぞれ異なる特徴を持ちながらも、現代の戦闘において重要な役割を果たしています。

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