M41 155mm自走榴弾砲

M41 155mm自走榴弾砲

M41 155mm自走榴弾砲は、第二次世界大戦末期にアメリカ陸軍が開発した自走砲です。M24軽戦車の車体を流用し、155mm榴弾砲を搭載した本車は、機動性と火力を兼ね備え、戦後の朝鮮戦争でも活躍しました。

開発経緯

アメリカ陸軍は、M24軽戦車の車体を活用し、様々な自走砲を開発する「ライト・コンバット・チーム」構想を推進していました。その一環として、155mm榴弾砲を搭載した自走砲の開発が計画され、T64E1として試作されました。

T64E1は、エンジンを車体中央に移動させたT65E1（M19対空自走砲の試作型）の車体を流用し、後部に155mm榴弾砲M1を搭載しました。これにより、最大射程14.9kmの射撃能力と、22発の砲弾搭載量を実現しました。

1944年12月に試作車が完成し試験が行われましたが、発砲時の爆風で雑具箱などが破損する問題が発生しました。そのため、雑具箱やアンテナなどの配置を変更する改修が行われ、1945年6月28日にM41 HMC（Howitzer Motor Carriage）として制式化されました。

生産と実戦

M41はマッセイ・ハリス社で生産されましたが、第二次世界大戦の終結により、1945年9月までに60両が完成したに留まりました。そのため、第二次世界大戦には間に合わず、戦後の朝鮮戦争で使用されました。

朝鮮戦争では、M41はその機動性と火力により、歩兵部隊の支援に貢献しました。1953年の紛争終結時には米軍が使用し、その後フランスに供与され、1956年から1972年まで使用されました。

構造と特徴

M41は、M24軽戦車の車体をベースにしているため、高い機動性を持っています。また、155mm榴弾砲M1を搭載することで、強力な火力を発揮することができます。車体後部に搭載された主砲は、 सीमित俯仰角を持ち、間接射撃を主体としていました。

派生型

M37 105mm自走榴弾砲：同一車体に105mm榴弾砲を搭載した自走砲。
M19対空自走砲：同一車体を用いた自走式対空砲。

登場作品

ゲーム
World of Tanks：アメリカ自走砲「M41 HMC」として開発可能。

参考文献

グランドパワー別冊『世界の軍用車輌(1) 装軌式自走砲：1917～1945』 デルタ出版
グランドパワー 1996年8月号 デルタ出版

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