M78星雲

M78星雲の概要

M78星雲（エムななじゅうはちせいうん）は、ウルトラシリーズにおける架空の星雲で、ウルトラマンたちの故郷として知られています。この星雲は、銀河系から約300万光年の距離にあると設定されています。

ウルトラシリーズにおける登場

M78星雲という名称が初めて登場するのは、1966年放送の『ウルトラマン』第1話です。この中で、ウルトラマンは自らこの星雲の出身であると紹介しました。しかし、この時点では地球人にはM78という名称が一般的ではなかったため、ウルトラマンがその存在を知る由もありませんでした。おそらく、これはウルトラ族自身による呼称だったと考えられます。

当初は「M87星雲」という名称が予定されていましたが、脚本の段階で誤ってM78と記載され、そのまま放映されたためにこの名称が定着しました。興味深いことに、前作の『ウルトラQ』の未発表脚本には「M87星雲」が登場する場面があり、後の作品でもその名称が使用されたことがありました。

実際の天文学においては、M78はオリオン座に存在する反射星雲であり、地球から約1600光年の距離にあります。また、M87はおとめ座に位置するおそらく5610万光年離れた楕円銀河で、非常に異なる特徴を持つ天体です。

M78星雲と光の国

「光の国」という呼び名は、ウルトラシリーズにおいて特に重要な意味を持ちます。『ウルトラマン』の主題歌にもこの名称が使われており、放映初期にはM78星雲と同義語として使用されていましたが、後にウルトラの星という特定の地点を指す名称として確立しました。

『ウルトラマンタロウ』からは「ウルトラの国」と称されることも増え、その中には都市やインフラが整備された社会が存在します。光の国は非常に高度な文明を持ち、数多くの施設が存在しています。ウルトラタワーやウルトラキーなど、ウルトラの国を構成する重要な施設が数多く描かれており、これらの設定は小学校の児童誌などを通じて明らかにされました。

光の国自体は、地球の約60倍の大きさを持つ巨大な惑星で、その内部にはかつて超新星爆発により失われた太陽を人工太陽『プラズマスパーク』で補う技術が発展しました。このプラズマスパークは光の国全体に電力を供給しており、役割は非常に重要です。

ウルトラスペースとウルトラ戦士たち

M78星雲には約180億人が住んでおり、その中には宇宙警備隊に所属する100万人以上の戦士がいるとされています。ウルトラ一族は身体の色によって「シルバー族」「レッド族」「ホワイト族」「ブルー族」の4つの種族に分けられ、ウルトラマンたちはその中の超能力を持つ存在として描かれています。

光の国で特に有名なのはウルトラマンたちで、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンゼロなど、多くのキャラクターがこの星のヒーローとして名を馳せています。また、さまざまな物語や異なる作品でその設定は拡充され、ウルトラ一族は数多くの冒険を繰り広げています。

現実との関わり

地域の観光やプロモーションの一環として、M78星雲は福島県須賀川市と仮想の姉妹都市関係を結んでおり、さまざまなイベントが開催されています。さらに、ウルトラシリーズの製作には多くの地元出身者が関与していることから、地域とのつながりも深いものとなっています。

結論

M78星雲は単なる架空の星雲ではなく、ウルトラマンという文化現象を通じて多くの人々に愛され続けています。物語の背後にある深い設定やキャラクターの魅力から、これからもウルトラの星の物語は語り継がれていくことでしょう。

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