MAN IN THE MIRROR

Official髭男dism / MAN IN THE MIRROR

『MAN IN THE MIRROR』（マン・イン・ザ・ミラー）は、日本のバンド、Official髭男dismが2016年6月15日にリリースした通算2枚目のミニアルバムです。前作となるミニアルバム『ラブとピースは君の中』からは約1年2ヶ月ぶりの発表となりました。発売元はラストラム・ミュージックエンタテインメントです。

本作は、Official髭男dismのアルバム作品の中でもいくつかの特筆すべき点を持っています。まず、収録されている楽曲は全てがこのアルバムのために書き下ろされた新曲で構成されています。さらに、予約限定特典として配布された楽曲を除けば、Official髭男dismが世に送り出したオリジナルアルバムの中で、唯一、収録曲にタイアップが付いていない作品となっています。

CDリリースに先行して、2016年6月3日からはiTunesストアでの独占先行販売が実施されました。このiTunesでの予約販売を利用した方々には、限定特典として特別なコンテンツが配布されました。特典の内容は、前作『ラブとピースは君の中』に収録されていた「雪急く朝が来る」のミュージックビデオ、「愛なんだが…」の主観視点ライブ映像、そしてTSK山陰中央テレビの開局45周年記念テーマソングとして書き下ろされた「笑顔の待つ場所」の3点です。「笑顔の待つ場所」は、この予約限定特典での配布以降、2024年現在に至るまで、公式な配信サービスやその他のアルバム作品には収録されておらず、大変貴重な楽曲となっています。

このミニアルバムに収められた楽曲は以下の通りです。

1. Clap Clap
2. コーヒーとシロップ
3. Happy Birthday To You
4. 恋の去り際
5. ゼロのままでいられたら
6. 日曜日のラブレター

各楽曲にはそれぞれ独自の背景やエピソードがあります。特に2曲目の「コーヒーとシロップ」は、ボーカルの藤原聡がバンド活動を始める前に経験した社会人としての生活からインスピレーションを得て、「新社会人」をテーマに制作されました。この楽曲は、アルバムリリースに先駆け、2016年4月28日にミュージックビデオが先行公開されました。このMVは、とある企業に入社した新卒社員が様々な困難に直面しながらも成長していく姿を描いたストーリー仕立てとなっており、動画の概要欄には「いつか一人前になるために頑張っていこう」という、新生活を送る人々への応援メッセージが添えられています。さらに、2017年12月29日には、本楽曲のアコースティックバージョンでのライブパフォーマンス映像も公開され、楽曲の異なる魅力を示しました。

3曲目の「Happy Birthday To You」は、誰もが知る有名なアメリカの楽曲「Happy Birthday to You」とは全く異なる、Official髭男dismオリジナルの楽曲です。また、5曲目の「ゼロのままでいられたら」は、アルバムリリース後に開催されたツアー「THE DAILY MIRROR tour 2016」でのライブパフォーマンス映像が、2016年9月2日に公開されています。

本作の制作には、メンバー4人の演奏に加えて、外部のミュージシャンやアレンジャーも参加しています。久保田真悟氏（Jazzin' park）は1, 2, 4, 5, 6曲目でストリングスアレンジメントと追加プログラミングを担当し、楽曲に深みを与えています。また、須磨和声氏が2, 4, 5曲目でヴァイオリンを演奏。管楽器セクションでは、原田知斉氏がサックス演奏と1, 6曲目のホーンアレンジメント、湯本淳希氏が1, 6曲目のトランペット、原田彩香氏が1, 6曲目のトロンボーンを担当し、楽曲に彩りを加えています。

『MAN IN THE MIRROR』は、全曲新曲という意欲的な姿勢と、タイアップに頼らない純粋な楽曲群で構成された点で、バンドの音楽的探求心を示す作品となりました。また、特定の楽曲のMVやライブ映像が後に公開されるなど、リリース後も様々な形でファンに届けられ、Official髭男dismのキャリアを着実にステップアップさせた重要なミニアルバムと言えるでしょう。

このアルバムに関する情報は、Official髭男dismのオフィシャルホームページなどで確認できます。また、「コーヒーとシロップ」や「ゼロのままでいられたら」のミュージックビデオ、ライブ映像はYouTubeで公開されており、いつでも鑑賞することが可能です。

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