MBSナウ

MBSナウ（エムビーエス・ナウ）

『MBSナウ』は、1976年1月5日から2000年9月29日まで毎日放送テレビ（MBSテレビ）で放送された報道番組です。この番組は、関西地域で初めて誕生したニュースワイドとして、多くの視聴者に親しまれました。番組は、略して「ナウ」または英語表記の「NOW」として広く知られていました。

番組の歴史

1970年代後半、MBSは報道力の向上を目指し、スタッフや機材の整備を進めます。その結果、ローカルニュースを制作する基盤が整い、1976年に『MBSナウ』がスタートしました。中でも1989年2月24日に記録した視聴率22.4%は、特別なイベントでの放送における最高記録となりました。

最初の放送時間は平日（月〜金）の18:00から18:30までで、初代キャスターには小池清と平松邦夫が起用されました。番組は「ニュースを軸とした企画」、「トピックス企画」、「生中継」、「ストレートニュース」、「天気」といった多角的なスタイルで構成されていました。「ナウ」という名称は、リアルタイムでの情報伝達を強調する意図から名付けられました。

土曜日には、1984年10月から17:30に土曜版が開始され、週ごとのキャスターが平松と斎藤努に分かれて担当する形になりました。また、1990年からは全国ニュースが時間変更されるなど、放送時間の調整も行われました。1994年からはキャスター陣の若返りも見られました。

番組の特徴と放送内容

『MBSナウ』は、そのスタイルが大きく注目されました。毎日のニュースの他に、生活の様子や特集を交えた生中継が特徴で、視聴者にとって身近な存在感を持つ番組となりました。また、関西地方のニュースを中心に扱い、視聴者が関心を持っている話題を的確に取り上げて情報を提供する姿勢が高く評価されました。

番組は長い歴史の中で、視聴率の変動や社会的な出来事の影響を受けながらも、常に地域に密着した報道を行っていました。特に1994年のリニューアル時には新しいキャスターが加入し、番組の雰囲気を一新させる試みが行われました。この時期には、阪神・淡路大震災の影響もあり、報道の重要性が再認識されました。

番組終了とその後

2000年9月29日、24年9ヶ月の放送を経て『MBSナウ』は終了を迎えました。これはアナウンサーやスタッフにとっても一つの区切りとなり、次の看板番組である『VOICE』にバトンが引き継がれることになりました。『MBSナウ』の放送期間は、在阪テレビ局における平日夕方のローカルニュースとして最長の記録を保持しています。

また、この放送の中で毎日新聞との結びつきが強く、長年にわたって協力関係が維持されましたが、1994年のリニューアルを機にその表記がなくなりました。以降のMBSの報道番組では、限られた番組においてのみその表記が残されていました。

このように『MBSナウ』は、地域報道の重要性とその新しい形を示した番組でもあり、関西の視聴者に多大な影響を与えた歴史的な報道番組として位置付けられています。

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