MISS (雑誌)

『MISS』とは

『MISS』は、1988年から2013年にかけて世界文化社が発行した女性ファッション誌です。この雑誌は、毎月28日に発売され、当初は『miss家庭画報』というタイトルで女性におしゃれを提案していました。ターゲットは、主に30歳前後の高所得者層の女性で、品行方正でありながらも今どきのスタイルを楽しむ「働くお嬢さん」を想定していました。

ターゲットとスタイル

『MISS』は、トレンドを反映しつつも程よいコンサバ感を持ったファッションを特徴としており、いわゆる「おしゃコン」スタイルを提案しました。このスタイルは、特定の男性や他の女性に媚びず、誰からも好感を持たれることを重視しました。また、メイクに関しても高感度でおしゃれなイメージを提示しました。

最初の人気に対抗する形で、2002年に『MISS』と改名して一般OL向けの路線にシフトしました。それにより、同誌はより広い読者層に支持されることとなります。

発行の歴史

創刊当初は『家庭画報』に関連する雑誌としてスタートし、初期は『25ans』などと人気競争を繰り広げましたが、競争が激しくなり、発行部数が伸び悩んだ結果、路線転換を余儀なくされました。2002年に誌名を『MISS』に変更し、エグゼリーナと呼ばれるキーワードを活用して新たなブランディングを行いました。

誌面のスタイルにも工夫が施され、特に2006年4月号からは旬な女優を表紙に起用するなど、新たな試みが行われました。その後も、「オードリー通勤」といった新たな提案が続き、2008年には創刊20周年を迎えました。

2013年には創刊25周年を記念し、雑誌のデザインが一新された『MISS plus+』として再登場しましたが、残念ながら同年末には休刊となりました。

読者層とモデル

読者は、20代から30代の一般的なOLだけでなく、アパレルブランドのプロデューサーやサロン経営者などの高所得者層も多く含まれていました。彼女たちは文化資本が高く、ファッションのみならずスキンケアやサロンへの投資にも積極的でした。

同誌に登場したモデルも、多数が他の人気ファッション雑誌と共通し、水原希子や松島花、佐田真由美などが表紙を飾っていました。また、藤原紀香は2000年に1年間表紙を務め、話題を呼びました。

特色とまとめ

『MISS』は独自のキャッチフレーズを持ち、エグゼリーナや上品で可愛いを意味する「品可愛い」、おしゃれでコンサバを強調した「おしゃコン」といったキーワードが使われました。これらのスタイル提案は多くの読者に支持され、今までのファッション誌の枠を超えた存在となりました。

休刊後も、増刊号の『MISS Wedding』が発行され、ファッションへのアプローチは続いています。また、初期の購読者のために『GOLD』という姉妹誌も創刊されました。ファッション界における『MISS』の影響や精神はいまだに多くの人々に受け継がれています。

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