MOOCS

MOOCS（ムークス）について

MOOCSは、かつてニフティが提供していた音楽関連サービスです。このサービスは、2005年10月31日に前身の「Music@nifty」から大幅にリニューアルされ、音楽配信サービスとしてスタートしました。音楽配信の分野では新たな試みがありましたが、最終的には音楽情報サイトとしての新たな姿を見せることとなります。

サービスの進化

MOOCSは、2008年2月29日には音楽配信サービスを終了し、音楽情報サイトと同時に音楽SNS「MOOCS park」の運営を開始しました。しかし、これらのサービスは2010年9月30日をもって全て終了することとなります。MOOCSが展開した音楽配信サービスは、SDメモリーカードを用いた楽曲の送受信を実現し、特にSD-Audio対応の携帯電話での再生が可能という点で、当時の他の音楽配信サービスとは一線を画していました。

音楽管理には、パナソニックの「SD-Jukebox」を基に開発された「MOOCS PLAYER」が用いられ、音声圧縮形式にはMPEG2-AACが採用されていました。配信ビットレートは128kbpsで、SDメモリーカードへの楽曲書き出しは、著作権管理において、東芝が開発した「MQbic」と、SDメモリーカードの「CPRM」の二つを組み合わせた独自形式が使用されました。

連携番組

MOOCSは、いくつかのラジオ番組と連携しており、これらの番組ではMOOCS内でダウンロードできる楽曲がオンエアされました。例えば、毎週月曜から木曜の22時50分から放送された「MOOCS Push」では、新人やインディーズアーティストを取り上げて、ストーリー仕立てで楽曲を紹介する10分番組が放送されました。

また、「MOOCS Express」や「MOOCS Lounge」など、邦楽・洋楽アーティストをピックアップした番組もあり、それぞれに個性的なDJが担当することで多様な音楽体験を提供していました。特に、邦楽のアーティストを取り上げた「MOOCS Express」では、アナウンサー出身の船守さちこがリラックスしたトークを交えて楽曲を紹介しました。その一方で、洋楽のインディーズ楽曲を中心に取り上げた「MOOCS Lounge」では、DJイデ・F・ダイスケが情熱的に楽曲を紹介しました。

さらに、「SPACE SHOWER TV×MOOCS LIVE inc.」という月1回の音楽番組も企画され、スガシカオをナビゲーターに迎えた音楽番組では、ライブ映像と共にゲストアーティストとの対談も展開されました。

音楽情報サイト・SNSへの展開

MOOCSは音楽情報の提供に加え、ソーシャル・ネットワーキング・サービスとしての機能を持つことも特徴としました。一人一人の音楽体験を豊かにすることを目的に、ユーザー同士が音楽に関する情報を共有し合うためのプラットフォームを提供しました。しかし、2010年にサービスが終了することにより、その全貌は幕を閉じることとなりました。

まとめ

MOOCSは音楽配信サービスとしてスタートし、その後音楽情報サイトやSNSとして進化しました。多様な連携番組を通じて多くのアーティストや楽曲を紹介し、独自の音楽体験を提供しましたが、時代の変化に伴いその存在は歴史の一部となりました。

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