MOTHER3

MOTHER3 (マザースリー)

『MOTHER3』は、2006年に任天堂から発売されたゲームボーイアドバンス用RPGです。糸井重里氏がゲームデザインとシナリオを手掛けたMOTHERシリーズの第3作であり、最終作となります。

概要

本作は、過去2作とは異なり、一つの村を拠点とした群像劇が展開されます。多くの登場人物たちの視点から物語が描かれ、それぞれのキャラクターが抱える葛藤や成長が、プレイヤーの心を揺さぶります。

開発は非常に難航し、プラットフォームや副題が幾度も変更された末、2000年には一度開発中止となりました。しかし、ファンの熱い要望に応え、2003年に開発が再開され、2006年に遂に発売されました。

BGMは、前作までの鈴木慶一氏と田中宏和氏に代わり、酒井省吾氏が担当。独特の音楽が、ゲームの世界観をより一層引き立てています。

システム

章立ての物語

物語は章ごとに区切られており、各章で主人公や舞台となる場所が変わります。これにより、物語全体を様々な視点から体験することができます。

ダッシュ

Bボタンを押し続けることで、高速移動が可能な「ダッシュ」ができます。ダッシュ中は、弱い敵を体当たりで弾き飛ばすことも可能です。

カエル

世界各地にいる「カエル」に話しかけることで、セーブやお金の預け入れ・引き出しができます。カエルは、冒険の頼りになる存在です。

たたかいのきおく

これまでに戦った敵の画像と解説文を閲覧できるモードです。サウンドバトルの練習もできます。

サウンドプレーヤー

ゲームで使用されている全250曲を聴くことができます。好きな曲を登録したり、再生モードを選択したりすることも可能です。

サウンドバトル

戦闘BGMのリズムに合わせてボタンを押すことで、連続攻撃ができるシステムです。成功すると、敵に与えるダメージが増加します。

数値のドラムカウンター表示

HPとPPの表示は、前作同様にドラムカウンター式となっています。数値が変動するまでの時間を利用して、戦略を立てることが重要です。

ストーリー

物語の舞台は、場所も時代も謎に包まれた島「ノーウェア島」。

この島にある唯一の村・タツマイリ村で、少年リュカは双子の兄クラウス、母ヒナワと共に穏やかな暮らしを送っていました。しかし、ある夜、村を襲った悲劇が、リュカの運命を大きく変えていきます。

第1章 とむらいの夜

主人公はリュカの父、フリント。森林火災が発生し、妻と息子たちを探すため、フリントは森へと向かいます。

第2章 泥棒アドベンチャー

主人公は泥棒のダスター。父の命令で「あるじゅうようなもの」を取りに行くことになり、オソヘ城へ向かいます。

第3章 あやしい行商人

主人公はサル。ブタマスクに捕らえられたサルサは、恋人のサルコを助けるため、命令に従い続けます。

第4章 チチブーの劇場

主人公はリュカ。村の様子はすっかり近代化し、人々の心も変化していました。リュカは、行方不明になったダスターの噂を聞き、クラブ・チチブーへと向かいます。

第5章 イカヅチの塔

リュカはダスターやクマトラと再会し、宝物を取りに行くため、ネンドじん工場へ向かいます。

第6章 ひまわりの高原

リュカが目を覚ますと、そこは一面のひまわり畑でした。

第7章 7つの針

リュカは、闇のドラゴンを封印する7本の針を巡る戦いに身を投じます。

第8章 なにもかも なにもかも

リュカは、世界の真実を知り、最後の針のもとへ向かいます。

主な地点・施設

ノーウェア島
タツマイリ村
オソヘ城
クラブ・チチブー
イカヅチタワー
ひまわりの高原
ニューポークシティ

登場人物

リュカ
クラウス
フリント
ボニー
ダスター
クマトラ
ヒナワ
ポーキー
ヨクバ

評価

『MOTHER3』は、その独特な世界観、感動的なストーリー、魅力的なキャラクター、そして心に残る音楽で、多くのプレイヤーを魅了しました。糸井重里氏が手掛けるMOTHERシリーズの集大成として、今もなお愛され続けています。

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