Make Me A Star

THE SQUARE 『Make Me A Star』

『Make Me A Star』（メイク・ミー・ア・スター）は、日本のフュージョンバンド、THE SQUARE（現：T-SQUARE）が1979年6月21日にリリースした3枚目のアルバムです。

解説

1970年代後半、日本のジャズシーンはフュージョンブームの真っ只中にあり、THE SQUAREもその潮流に乗って、ジャズの新たな可能性を追求していました。本作は、その時代の空気を反映し、全7曲を通してフュージョン・ミュージックの多様な魅力を展開しています。

当時、渡辺貞夫がフュージョンシーンで圧倒的な人気を誇り、渡辺香津美がそれに続くという構図の中、デビュー間もないTHE SQUAREは、若手フュージョングループとしてジャズファンから注目を集めました。

前作『Midnight Lover』からメンバーが一部変更となり、ギタリストの御厨裕二が退団し、7人組から6人組となっています。作曲は全曲、リーダーである安藤正容が手掛けています。

アルバムの2曲目に収録されている表題曲『MAKE ME A STAR』は、ソニーの音声多重カラーテレビ「ステレオトリニトロン」のCMソングに起用され、同日にシングルカットもされました。この曲は、アルバムの代表曲として広く知られています。

4曲目の『STIFF NAILS』は、ライブのオープニングで頻繁に演奏され、ファンにはお馴染みのナンバーです。また、7曲目の『TEXAS KID』は、初期スクェアの代表的な楽曲の一つで、カントリーミュージックの影響を感じさせる、独特の雰囲気が特徴です。

本作は、THE SQUAREにとってメンバーチェンジの転換期でもありました。キーボーディストの宮城純子とドラマーのマイケル河合が本作を最後に脱退し、後任として久米大作と青山純が加入しました。また、リーダーの安藤正容、サックス奏者の伊東毅（現・伊東たけし）、パーカッショニストの仙波清彦は、本作まで本名で活動していましたが、次作『Rockoon』からは芸名（平仮名表記）で活動するようになります（仙波清彦は後に再度改名し、現在は本名で活動）。

収録曲

全曲作曲：安藤正容

1. MR．COCO'S ONE
2. MAKE ME A STAR
3. LIFE IS A MUSIC
4. STIFF NAILS
5. LOVE FOREVER
6. I WILL SING A LULLABY
7. TEXAS KID


『Make Me A Star』は、THE SQUAREの初期のサウンドを代表する作品であり、フュージョンファンだけでなく、幅広い音楽ファンにおすすめできるアルバムです。

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