Masterpiece ＃12

『masterpiece #12』（マスターピース ナンバー12）は、氷室京介が1992年に発表した初のリミックス・アルバムです。

リリースと背景

1992年4月25日に東芝EMIのイーストワールドレーベルからCDとカセットテープの2形態でリリースされました。2003年7月21日には、全曲デジタル・リマスターが施され、紙ジャケット仕様のコピーコントロールCDとして再発売。さらに、2020年7月21日には全作品のサブスクリプションサービス解禁に伴い、デジタル・リマスター音源が配信され、幅広いファンが手軽に楽しめるようになりました。

リミックスを手掛けた豪華エンジニア陣

本作の大きな特徴は、海外の著名エンジニアたちがリミックスを手掛けている点です。ブルース・スウェディーン、ブルース・ランプコフ、ニール・ドーフスマンといった一流エンジニアが参加し、氷室京介の楽曲に新たな息吹を吹き込んでいます。特にニール・ドーフスマンは、このアルバム以降、氷室京介の作品に度々参加するようになり、彼のサウンドを支える重要な存在となりました。

未発表テイクの収録

ボーナストラックとして、シングル「JEALOUSYを眠らせて」（1990年）の未発表テイクが収録されているのも魅力の一つです。この未発表テイクは、シングル発売前にフジテレビ系ドラマ『恋のパラダイス』の番宣コマーシャルなどで使用されていたもので、作詞クレジットが氷室京介のみとなっている貴重なバージョンです。

収録曲について

アルバムには、1stシングル「ANGEL」や1stアルバム『FLOWERS for ALGERNON』からの楽曲、3rdシングル「SUMMER GAME」、5thシングル「JEALOUSY」、6thシングル「CRIME OF LOVE」、7thシングル「URBAN DANCE」など、代表曲のリミックスバージョンが多数収録されています。また、「LOVER'S DAY」や「STORMY NIGHT」、「ALISON」、「MOON」といった人気曲もリミックスされており、原曲とは異なる新たな魅力を発見できます。

参加ミュージシャン

リミックス・バージョンには、グレッグ・フィリンゲインズ（ピアノ、シンセサイザー、ベース）、エドガー・ウィンター（アルト・サックス・ソロ）、スティーヴ・ルカサー（ギター、ギター・ソロ）、スティーヴ・ポーカロ（シンセサイザー、パーカッション、シンセサイザー・プログラミング）、マイケル・ボディッカー（シンセサイザー、プログラミング）、ドミニク・ミラー（ギター、ギター・ソロ）、リチャード・コトル（ピアノ、オルガン、シンセサイザー、プログラミング）、エディ・マルチネス（ギター、ギター・ソロ）、ロビー・キルゴア（シンセサイザー、プログラミング）、キャロル・スティール（パーカッション）といった、錚々たるミュージシャンが参加しています。

まとめ

『masterpiece #12』は、氷室京介の楽曲を新たな角度から楽しめる、貴重なリミックス・アルバムです。豪華エンジニア陣による斬新なリミックスや、未発表テイクの収録など、ファンにとっては見逃せない内容となっています。デジタルリマスターやサブスクリプションサービスでの配信を通じて、現在でも多くの音楽ファンに愛され続けている作品です。

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