Microsoft Internet Security and Acceleration Server

Microsoft Internet Security and Acceleration Server (ISA Server)

Microsoft Internet Security and Acceleration Server（ISA Server）は、企業のネットワークをインターネットの脅威から保護するためのファイアウォールソフトウェアです。この製品は、もともとMicrosoft Proxy Serverと名付けられていましたが、後にISA Serverへと改名されました。ISA Serverは、Intelligent Application Gatewayと組み合わせてエッジセキュリティの一環を担い、ネットワークの境界を強固にします。これにより、ネットワークの複数の接続ポイントにおいてセキュリティゲートウェイの機能を提供します。

このサーバーは、企業内部のアプリケーションやデータへのリモートアクセスを実現しつつ、同時に外部からのインターネットの脅威からの防衛を行うという二重の役割を果たします。ISA Serverの後継には、Microsoft Forefront Threat Management Gatewayが存在します。

歴史

ISA Serverの起源は1997年にさかのぼります。同年にMicrosoft Proxy Server v1.0がリリースされ、これはコードネーム「Catapult」で開発されました。この製品は、Windows NT 4.0で動作するクライアントに対しTCP/IPを通じたインターネットアクセスを提供しました。初期の製品は基本的な機能のみを持ち、1つのエディションで展開されましたが、後にMicrosoft Proxy Server v2.0が1997年12月にリリースされ、各種機能が拡張されました。

ISA Server 2000

2001年3月、Microsoftは新たにMicrosoft ISA Server 2000を発表しました。このバージョンは、Standard EditionとEnterprise Editionという2つのエディションが用意され、特にStandard Editionでは高可用性機能が搭載されていませんでした。ISA Server 2000は、Windows 2000やWindows Server 2003上で動作可能で、サポートライフサイクルは10年間にわたりました。このバージョンは2011年にサポートが終了しました。

ISA Server 2004

続いて、ISA Server 2004が2004年9月8日にリリースされ、マルチネットワークのサポートなどが追加されました。このバージョンでは、ユーザーおよび認証モデルの拡張、アプリケーション層ファイアウォール機能、Active Directoryの統合がなされました。また、Secure Server Publishingと呼ばれる機能によって、内部サーバを安全にインターネット上に公開できるようになりました。

ISA Server 2006

ISA Server 2006は2006年10月に登場し、ISA Server 2004の機能をすべて引き継ぎつつも多数の新機能が追加されました。このバージョンでは、Exchange Server 2007のサポートや、サイト間VPN接続の設定サポート、ユーザー認証の改善が行われ、パフォーマンス機能も充実しました。

ISA Server Appliance Edition

追加機能として、ISA Server 2006 Appliance Editionも提供され、これはOEMハードウェアにプリインストールされて販売されることを目的としたものです。

ISA Serverは、企業のネットワークセキュリティにおいて重要な役割を果たし、さまざまなネットワーク環境での保護機能を提供しています。その豊富な歴史と技術の進化は、今後のセキュリティソリューションにも影響を与え続けることでしょう。

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