Morrow

Dragon Ashの12枚目のシングルとして2003年6月25日にリリースされた「morrow」は、彼らにとって新たなスタートを告げる作品となりました。本作から、Dragon Ashはプライベートレーベル「MOB SQUAD」を立ち上げ、そこからのリリースを開始しました。これは彼らの音楽的な独立性をより強固なものとする象徴的な出来事でした。

CDジャケットはデジパック仕様で、そのデザインからも作品へのこだわりが感じられます。発売までには延期があり、前作「FANTASISTA」からは約1年半のブランクがありました。この期間は、バンドにとって楽曲制作や新たな方向性を模索するための重要な時間であったと考えられます。

ボーカルの降谷建志は、雑誌のインタビューで「Dragon Ashの曲で次の人生に持って行けるとしたら、この曲を持って行く」と語っています。この言葉から、彼が「morrow」という楽曲に込めた特別な思いと、深い自信が伝わってきます。

カップリングには、既発曲のリミックス音源が収録されています。Fantastic Plastic Machineによる「Life goes on (FPM Beautiful Lovers mix)」、Ram Jam Worldの朝本浩文による「Fantasista (Ram Jam World remix)」、そしてDRY&HEAVYによる「morrow (DRY & HEAVY remix)」といった、豪華なリミキサー陣が参加しています。これらのリミックスは、原曲とは異なる新たな魅力を引き出し、楽曲の新たな解釈を提示しています。

また、「morrow」の発売前には、降谷建志がZEEBRAからdisを受けており、その影響からか、曲中の歌詞が「アンサーソングではないか」という憶測を呼びました。しかし、降谷建志本人はこれを否定しており、楽曲は純粋に彼自身の内面から生まれたものであると強調しています。

収録曲は以下の通りです。

1. morrow (4:28)
作詞：Kj / 作曲・編曲：Dragon Ash
2. Life goes on（FPM Beautiful Lovers mix） (6:03)
作曲：Kj / REMIX：Fantastic Plastic Machine
3. Fantasista（Ram Jam World remix） (5:46)
作曲：Kj / REMIX：朝本浩文（Ram Jam World）
4. morrow（DRY & HEAVY remix） (5:26)
作曲：Dragon Ash / REMIX：DRY&HEAVY

「morrow」は、Dragon Ashのアルバム『HARVEST』（2003年7月23日）とベストアルバム『The Best of Dragon Ash with Changes Vol.2』(2007年9月5日)にも収録されています。

「morrow」は、Dragon Ashの音楽性をさらに深化させ、新たな展開を切り開いた重要な作品です。プライベートレーベルからのリリースという新たな試みとともに、彼らの音楽に対する情熱と挑戦が込められた一枚といえるでしょう。

もう一度検索