Mpio

M-Pio Co., Ltd. (エムピオ)について

M-Pio Co., Ltd.は、1998年に設立された韓国の電子機器メーカーです。デジタルオーディオプレーヤー、ボイスレコーダー、デジタルAV機器、そしてICC（Intelligent Contact Center）ソリューションなど幅広い分野で製品開発を行っていました。本社は韓国の京畿道城南市に位置し、かつては韓国3大MP3プレーヤーメーカーの一角として、iriverやCowonと肩を並べていました。

歴史

創業当初はDigital Way Co., Ltd.やYes Com Co., Ltd.として知られていましたが、2004年にMPIOへと社名を変更しました。MP3プレーヤー市場の黎明期から参入し、当初はダイヤモンド・マルチメディア・システムズのRioシリーズと人気を二分していましたが、その後、iriverのSlim XやiFPシリーズ、サムスン電子やLGエレクトロニクスの参入、そしてAppleのiPodの登場により、市場シェアを急速に失いました。

2006年にはSWNETによる買収に伴い、ダイヤモンド事業を行うMPIO Co.と、MP3プレーヤー事業を行うMPIO INTERNATIONALに分割されました。その後、MPIO Co.は2008年にINNOBLUEへと社名を変更し、MPIO INTERNATIONALは2009年にMPIO WAYへと社名を変更しました。

日本市場には、2001年にアドテックを販売代理店として参入しました。その後、2005年には100％出資の子会社であるエムピオ・ジャパン株式会社を設立しましたが、2008年に日本市場から撤退しました。

製品の特徴

M-Pio製品の特徴として、語学学習に便利なA-Bリピート機能や再生速度変更機能がありました。特に再生速度変更機能は、ピッチを変えずに最大200%まで速度を上げることができた点が特徴でした（一部機種を除く）。しかし、近年のモデルでは、この機能が削除される傾向にありました。USBマスストレージクラスには、FY200以降のすべての製品で対応していました。

製品ラインナップ

M-Pioは、様々なモデルのデジタルオーディオプレーヤーを製造していました。

CD-R / CD-RWモデル:
CMG (AD-CMG300)
CL100 (AD-CL10)
フラッシュメモリモデル:
DMシリーズ (DMG, DMK, DME, DMG Plus)
FDシリーズ (FD100)
FLシリーズ (FL100, FL300, FL350, FL400, FL500)
FYシリーズ (FY200, FY300, FY400, FY500, FY700, FY800)
FGシリーズ (FG-100, MPIO-one)
FEシリーズ (FE100)
MGシリーズ (MG100, MG200, MG300)
MLシリーズ (ML100, ML300)
日本未発売モデル:
PDシリーズ (PD100)
FYシリーズ (FY500SE, FY600, FY600SE, FY900, FY950, FY9000)
FGシリーズ (FG300)
MGシリーズ (MG250, MG350)
MOシリーズ (MO100)
Qシリーズ (Q5, Q10)
VOXX
HDDモデル:
HD200
HD300
HD400
PMP:
V7
V10
HMC
X3
その他:
HS200
HS100
DC100

海外展開

M-Pioは、グローバル展開も行っており、以下の海外法人を設立していました。

Digital Way Inc.（米国）
M-Pio Peros GmbH（ドイツ）
Digital Way Shanghai Co, Ltd.（中国）

日本法人

日本法人は、エムピオ・ジャパン株式会社（所在地：横浜市西区）であり、韓国mpio社が100%出資して設立しました。日本法人設立以前は、アドテックが国内総代理店としてmpioデジタルオーディオプレーヤーの販売を行っていました。しかし、世界不況の影響やウォン相場の暴落などが重なり、2008年12月1日に日本国内での販売および電話サポートを終了しました。修理については、引き続き対応を行うとしています。

まとめ

M-Pioは、かつてはMP3プレーヤー市場で確固たる地位を築いていましたが、競争激化と市場の変化に対応できず、現在はその名前を聞くことは少なくなりました。しかし、その技術力やユニークな製品は、当時のデジタルオーディオプレーヤー市場において大きな影響を与えました。

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