Mr.Children REFLECTION

Mr.Children REFLECTION：音楽と観客の共鳴を描いたライブドキュメンタリー

2015年2月7日、Mr.Childrenのライブドキュメンタリー映画『Mr.Children REFLECTION』が公開されました。本作は、2014年9月17日から10月9日にかけて開催されたファンクラブ会員限定ツアー『Mr.Children FATHER & MOTHER 21周年ファンクラブツアー』を基に制作されました。ツアー最終日である10月9日、Zepp Sapporo公演の模様を4Kカメラで鮮やかに捉え、メンバーへのインタビューを織り交ぜることで、ライブの熱気と、楽曲誕生の裏側を深く掘り下げています。

映画の構成は、フィルムコンサートに近いスタイルです。桜井和寿は、この映画について「映画というよりは、映画館でライブを観てもらえたら…という感覚」とコメントしており、ファンクラブツアーに参加できなかった多くのファンにも、ライブの臨場感を届けたいという強い思いが込められています。

特に注目すべき点は、セットリストの構成です。当時未発表だった新曲が中心に演奏されており、桜井和寿は「CDリリースとツアーというルーティンを変える新たな試みとして、アルバム制作前に未発表曲メインのツアーを開催した」と語っています。このツアーで披露された楽曲は、後にアルバム『REFLECTION』に収録され、多くのファンを魅了しました。

また、本作には、8年ぶりにキーボードにSUNNYが復帰した姿も収められています。メンバー4人だけで演奏する楽曲もあり、彼らの音楽性と絆を強く感じられる作品となっています。

映画公開にあたり、2015年2月6日にはTOHOシネマズ六本木ヒルズにて前夜祭が開催され、大盛況のうちに幕を閉じました。前夜祭では、映画の先行上映と、アルバム『REFLECTION』の発売発表が行われ、大きな話題を呼びました。さらに、5月30日～6月5日にはアンコール上映も実施され、アルバム発売と、さいたまスーパーアリーナ公演のライブビューイングと連動したプロモーションも行われました。

興行成績も高く評価され、公開時の週末興行収入ランキングでは、大作映画が並ぶ中、スクリーン数で劣るにも関わらず、スクリーンアベレージ1位という好成績を収めました。週末ランキングでは3位、ぴあ初日満足度ランキングでは1位を獲得し、公開前夜祭も同会場過去最高の動員数を記録するなど、大きな成功を収めました。

そして、映画のタイトル『REFLECTION』、そして同名アルバムのタイトルは、メンバーの田原健一によって名付けられました。その由来は、写真家齋藤陽道がツアーで撮影した写真にあります。写真には、ステージと客席の間に緑色の光がモヤのように映り込んでおり、田原は「音楽と観客の感情が反射し合う様子」と感じ、"REFLECTION"（反射）という言葉に辿り着いたそうです。

『Mr.Children REFLECTION』は、単なるライブ映像作品にとどまらず、音楽と観客、そしてアーティストの情熱が一つになった、感動的なドキュメンタリー映画です。その高い評価は、音楽への真剣な取り組みと、観客との深い繋がりによって生み出された、かけがえのない作品であることを証明しています。

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