N.ハリウッド

N.ハリウッド：古着へのオマージュと革新的なデザイン

N.ハリウッド（エヌ・ハリウッド、N.HOOLYWOOD）は、2002年にデザイナー尾花大輔氏によって設立された日本のファッションブランドです。ブランド名は、尾花氏の旧居があったアメリカ・ノースハリウッドに由来しており、遊び心のあるスペルが特徴的です。略称として「エヌハリ」などがあり、店舗名である「ミスターハリウッド」と混同されることもあります。

ブランドのコンセプトと特徴

古着店出身である尾花氏は、古着特有のディテールや素材感を、現代的な視点で再解釈。単なる古着のリメイクではなく、新たなコンセプトと価値観を吹き込んだ、全く新しい洋服を生み出しています。

N.ハリウッドは、大きく分けて3つのラインを展開しています。

コレクションライン: 毎シーズン発表される、明確なコンセプトに基づいたコレクション。斬新なデザインと高いクオリティが魅力です。
コンパイルライン: (旧ドレスライン) コンセプトに縛られず、スーツやカジュアルウェアなど、様々な洋服の要素を自由に組み合わせたライン。フォーマルとカジュアルの垣根を超えた、幅広い着こなしを提案しています。2007年以降はパリコレクションにも参加し、グローバルな展開を見せています。
* アンダーウェアライン: 肌触りの良い素材と、豊富なサイズ展開で快適な着心地を提供するアンダーウェア。コレクションラインのデザインを取り入れたアイテムもあります。

さらに、リー、リーバイス、ラングラー、コンバースなど、様々なブランドとのコラボレーションアイテムも展開。古着へのリスペクトと、尾花氏独自の解釈が融合した、魅力的なアイテムが数多く存在します。

ブランドの歴史

尾花氏は1995年、東京・原宿の古着店「go-getter」でバイヤー兼スタッフとしてキャリアをスタート。1999年頃よりオリジナルの洋服制作を始め、古着のリメイクにも取り組むようになります。

2000年には「go-getter」の階上に「ミスターハリウッド」をオープン。古着、リメイク、オリジナルアイテムを販売し、ブランドの礎を築きました。

2002年、ブランドとして初めてのコレクションを発表。その後も着実に成長を続け、2003年には独立。2007年にはコンパイルラインを発表し、パリコレクションへの参加を通じて海外進出を果たしました。2009年にはオンラインストアを本格的にオープン。現在では、東京と大阪に直営店を構え、全国のセレクトショップでも取り扱われています。

これまでのコレクションテーマ

N.ハリウッドは、毎シーズン独自のテーマに基づいたコレクションを発表しています。これまで発表されてきたテーマには、古着のリメイクから始まった「RECLAMATION」、医療用品のデザインをヒントにした「MEDICAL」、音楽や芸術、歴史、文化など多岐にわたるインスピレーションが反映されています。例えば「as for the Lucifer」ではリーバイスとのコラボレーションを開始、「DRESS DOOR」ではアウトドアとドレススタイルの融合を図るなど、常に新しい挑戦を続けています。

ミスターハリウッド：旗艦店としての魅力

N.ハリウッドの全ラインナップを取り揃える旗艦店「ミスターハリウッド」は、東京・神宮前にあります。サンフランシスコやニューオリンズのアミューズメントパークをイメージした店内は、1階がレストラン風、2階がモノトーンのスタジオ風と、異なる雰囲気で構成されています。尾花氏こだわりのアンティーク雑貨やヴィンテージ家具が、独特の世界観を創り出しています。

ショップバッグにもこだわりが見られます。当初は一般的なビニール袋を使用していましたが、シアトルのスーパーで見た鳥の餌の袋に着想を得て、耐久性のあるセメント袋素材のショップバッグを採用。何度も繰り返し使える、環境にも配慮したアイテムとなっています。オンラインストアでは、路面店と同じセメント袋をイメージしたオリジナルのアメニティーバッグを使用しています。

N.ハリウッドは、古着への深い理解と革新的なデザインセンスを融合させた、唯一無二のブランドです。これからも、尾花氏独自の視点から生まれた、新たなコレクションに期待が高まります。

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