NHKネットワーク54

NHKネットワーク54

『NHKネットワーク54』（エヌエイチケイ ネットワークごじゅうよん）は、NHK総合テレビが土曜日の10時台に放送したテレビ番組です。この番組では字幕放送が行われ、多くの視聴者に視覚的にも配慮されていました。

番組の背景と目的

2004年の夏に発生したNHKの不祥事により、同局に対する受信料の不払いが急増しました。この問題を受け、NHKは視聴者からの信頼を取り戻す必要性を感じ、改革の一環として『NHKネットワーク54』の放送を開始しました。2005年10月2日からの放送スタートは、視聴者との関係を再構築し、地域の情報を届けることを目的としていました。

番組の内容

『NHKネットワーク54』では、全国各地から放送されている地域情報番組を紹介する内容が中心となりました。主に、金曜日の19:30から放送されたローカル情報番組が取り上げられました。また、番組タイトルの「54」は、全国に存在するNHKの放送局の数を示し、各都道府県に原則1局が設置されていることを示しています。特に北海道は札幌、函館、旭川、帯広、釧路、北見、室蘭の7局を持ち、福岡県には福岡と北九州の2局があります。これにより、地域の多様な情報を視聴者に伝えることを目指しました。

地域発リポート

2006年10月以降、番組の後半には「地域発リポート」というコーナーが新たに設けられました。このコーナーでは、過去1週間に各地方の放送局から寄せられたニュースや記者リポートの内容が厳選されて放送され、よりタイムリーで地域密着型の情報を提供しました。特に地元ならではの視点からの報道が視聴者から好評を得ました。

終了と後継番組

しかし、NHKはその後ろ向きの方向性を模索し続け、番組の内容や進行を見直す必要に迫られました。2008年3月15日の放送を最後に『NHKネットワーク54』は終了し、その後を引き継いだのは『地域発!ぐるっと日本』という番組でした。この新しい番組も、地域の情報を全国に発信する役割を担うこととなりました。

放送時間

『NHKネットワーク54』の放送は、2005年10月から2006年3月までの日曜10:05から10:57、そしてその後の2006年4月から2008年3月まで土曜10:05から最長11:00の時間帯で行われました。放送枠が『にっぽん再発見』と入れ替わる形で、時間や曜日が変更されることもありました。また、一部地域ではローカル番組の再放送が優先され、この枠が必ずしも均等に全地域で放送されるわけではありませんでした。

地域別の放送状況

一部の地域では、『NHKネットワーク54』が放送されなかったケースがありました。

• - 東北地方: 毎月最終週には『ネットワーク東北』を放送する関係で、他の週も別の番組を放送することがありました。
• - 長野県: 月に1回『信州セレクション』が放送されるため、その日は『ネットワーク54』は休止しました。
• - 東海・北陸地方: 『金とく』の再放送が行われ、放送時間が競合していました。
• - 九州・沖縄地方: 第2週と第4週に『九州沖縄アンコールアワー』が放送されることがあり、ただし、地元制作の番組が放送される場合には『ネットワーク54』の内容が優先されました。

番組の進行と関連情報

番組進行は小郷知子が2007年3月まで担当し、その後堀尾正明が全体進行役として参加しました。このように、『NHKネットワーク54』は地域に根ざした情報を届ける意義のある番組であり、多くの視聴者に愛され続けました。

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