NHK姫路支局
NHK姫路支局は、日本放送協会（NHK）神戸放送局の管轄下にある支局です。主な担当地域は兵庫県の播磨および但馬地域で、このエリアにおける取材・報道業務を担っています。
かつては独立した「姫路放送局」として機能していた時期もあり、地域の情報発信拠点としてその歴史を刻んできました。また、2017年に組織体制が見直されるまでは、受信料の収納といった営業に関する業務も主要な役割の一つでした。
その起源は古く、1935年（昭和10年）8月10日に大阪中央放送局の神戸出張所に付属する姫路相談所として開設されたことに遡ります。太平洋戦争中の1941年（昭和16年）12月27日には、大阪中央放送局の管轄下に姫路臨時放送所が設けられ、これが実質的に姫路での放送業務が始まった契機となりました（姫路局開局と見なされます）。
戦局が進む中、1945年（昭和20年）1月1日には組織名が大阪中央放送局姫路出張所に変更されます。終戦後の10月26日には姫路臨時放送所が姫路中継放送所に改称され、呼出符号JOBK3が付与されました。同年12月12日には姫路出張所は廃止されましたが、姫路中継放送所はそのまま存続しました。
戦後体制の下、1948年（昭和23年）7月1日には大阪中央放送局神戸支局の下に姫路分局が開設され、既存の姫路中継放送所の呼出符号もJOBTに変更されました。その後、1951年（昭和26年）7月1日にはこの姫路分局が「姫路放送局」へと昇格し、地域放送の拠点としての地位を確立しました。しかし、地域の中継放送所としては、1953年（昭和28年）5月30日に姫路中継放送所が廃止されました。
テレビ放送の開始に伴い、1964年（昭和39年）10月1日にはNHK大阪放送局によって、姫路市内の仁寿山に総合・教育テレビの姫路テレビ中継放送所が開設されました。さらに1966年（昭和41年）12月には、同じく仁寿山にNHK大阪放送局のFMラジオ放送用姫路中継局も設置され、放送サービスの提供体制が整備されていきます。
1969年（昭和44年）3月には、新たな活動拠点となる姫路放送会館が完成しました。この会館は長年にわたり姫路におけるNHKの業務を支えることになります。
兵庫県域での放送体制が整うのは1970年代に入ってからです。1970年（昭和45年）3月27日にはNHK神戸放送局による兵庫県域FMラジオ放送が、翌1971年（昭和46年）5月24日には兵庫県域総合テレビ放送が開始されました。これにより、姫路地区で受信される総合テレビとFMラジオ放送の中継業務は、それまでの大阪局管轄から神戸局管轄へと変更されました。
組織体制の大きな変更として、1988年（昭和63年）7月には機構改革に伴い、「姫路放送局」としての機能は神戸放送局に統合され、「神戸放送局姫路支局」へと改称されました。
姫路放送局時代からの拠点であった旧姫路放送会館は、支局となった後も使用されました。この会館は、開局当初の独立系FM局であるKiss-FM KOBEがラジオスタジオとして使用していた時期があることでも知られています。
現在も、仁寿山に設けられた姫路テレビ中継放送所は、この地域におけるNHKの放送電波を届ける重要な施設です。地上デジタルテレビ放送は2006年（平成18年）3月1日に開始され、アナログ放送は2011年（平成23年）7月24日に終了しました。現在の送信チャンネルと出力は以下の通りです。
デジタル総合テレビジョン（リモコンキーID：1） 22ch 出力10W
デジタル教育テレビジョン（リモコンキーID：2） 13ch 出力10W
* FM放送 84.2MHz 出力1kW
2017年は姫路支局にとって大きな節目となりました。同年5月には姫路城からの生放送番組に支局職員が参加するなど地域活動が見られましたが、6月には長年の拠点であった旧放送会館の閉館を記念するイベント「NHK姫路支局 感謝祭」が開催されました。
旧NHK姫路放送会館は、建物の老朽化が進んでいたこと、そして兵庫県内における営業拠点の再編成による業務効率化・効果的な運営を目指す方針に基づき、同年7月14日に閉館となりました。これにより、姫路支局が担っていた受信料窓口業務は、7月18日付で神戸放送局および阪神営業センターへ移管されました。
閉館に伴い、姫路支局は報道業務に特化する形へと移行し、現在の所在地である兵庫県姫路市南畝町2-53 ネオフィス姫路南401へ移転しました。
NHK姫路支局は、かつての放送局・営業拠点としての歴史を持ちながらも、現在は主に兵庫県の播磨・但馬地域におけるNHKの報道活動の最前線基地として、地域に根ざした情報発信を続けています。
かつては独立した「姫路放送局」として機能していた時期もあり、地域の情報発信拠点としてその歴史を刻んできました。また、2017年に組織体制が見直されるまでは、受信料の収納といった営業に関する業務も主要な役割の一つでした。
沿革
その起源は古く、1935年（昭和10年）8月10日に大阪中央放送局の神戸出張所に付属する姫路相談所として開設されたことに遡ります。太平洋戦争中の1941年（昭和16年）12月27日には、大阪中央放送局の管轄下に姫路臨時放送所が設けられ、これが実質的に姫路での放送業務が始まった契機となりました（姫路局開局と見なされます）。
戦局が進む中、1945年（昭和20年）1月1日には組織名が大阪中央放送局姫路出張所に変更されます。終戦後の10月26日には姫路臨時放送所が姫路中継放送所に改称され、呼出符号JOBK3が付与されました。同年12月12日には姫路出張所は廃止されましたが、姫路中継放送所はそのまま存続しました。
戦後体制の下、1948年（昭和23年）7月1日には大阪中央放送局神戸支局の下に姫路分局が開設され、既存の姫路中継放送所の呼出符号もJOBTに変更されました。その後、1951年（昭和26年）7月1日にはこの姫路分局が「姫路放送局」へと昇格し、地域放送の拠点としての地位を確立しました。しかし、地域の中継放送所としては、1953年（昭和28年）5月30日に姫路中継放送所が廃止されました。
テレビ放送の開始に伴い、1964年（昭和39年）10月1日にはNHK大阪放送局によって、姫路市内の仁寿山に総合・教育テレビの姫路テレビ中継放送所が開設されました。さらに1966年（昭和41年）12月には、同じく仁寿山にNHK大阪放送局のFMラジオ放送用姫路中継局も設置され、放送サービスの提供体制が整備されていきます。
1969年（昭和44年）3月には、新たな活動拠点となる姫路放送会館が完成しました。この会館は長年にわたり姫路におけるNHKの業務を支えることになります。
兵庫県域での放送体制が整うのは1970年代に入ってからです。1970年（昭和45年）3月27日にはNHK神戸放送局による兵庫県域FMラジオ放送が、翌1971年（昭和46年）5月24日には兵庫県域総合テレビ放送が開始されました。これにより、姫路地区で受信される総合テレビとFMラジオ放送の中継業務は、それまでの大阪局管轄から神戸局管轄へと変更されました。
支局への改称と旧会館の歴史
組織体制の大きな変更として、1988年（昭和63年）7月には機構改革に伴い、「姫路放送局」としての機能は神戸放送局に統合され、「神戸放送局姫路支局」へと改称されました。
姫路放送局時代からの拠点であった旧姫路放送会館は、支局となった後も使用されました。この会館は、開局当初の独立系FM局であるKiss-FM KOBEがラジオスタジオとして使用していた時期があることでも知られています。
放送設備の現状（中継局）
現在も、仁寿山に設けられた姫路テレビ中継放送所は、この地域におけるNHKの放送電波を届ける重要な施設です。地上デジタルテレビ放送は2006年（平成18年）3月1日に開始され、アナログ放送は2011年（平成23年）7月24日に終了しました。現在の送信チャンネルと出力は以下の通りです。
デジタル総合テレビジョン（リモコンキーID：1） 22ch 出力10W
デジタル教育テレビジョン（リモコンキーID：2） 13ch 出力10W
* FM放送 84.2MHz 出力1kW
2017年の閉館と移転
2017年は姫路支局にとって大きな節目となりました。同年5月には姫路城からの生放送番組に支局職員が参加するなど地域活動が見られましたが、6月には長年の拠点であった旧放送会館の閉館を記念するイベント「NHK姫路支局 感謝祭」が開催されました。
旧NHK姫路放送会館は、建物の老朽化が進んでいたこと、そして兵庫県内における営業拠点の再編成による業務効率化・効果的な運営を目指す方針に基づき、同年7月14日に閉館となりました。これにより、姫路支局が担っていた受信料窓口業務は、7月18日付で神戸放送局および阪神営業センターへ移管されました。
閉館に伴い、姫路支局は報道業務に特化する形へと移行し、現在の所在地である兵庫県姫路市南畝町2-53 ネオフィス姫路南401へ移転しました。
現在
NHK姫路支局は、かつての放送局・営業拠点としての歴史を持ちながらも、現在は主に兵庫県の播磨・但馬地域におけるNHKの報道活動の最前線基地として、地域に根ざした情報発信を続けています。
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