NHRA

NHRA（全米ホットロッド協会）の概要

NHRA（National Hot Rod Association）は、北米におけるドラッグレースの統括団体であり、日本では全米ホットロッド協会とも呼ばれています。設立以来、多くのドラッグレーサーが登録しており、現在では80,000人以上のドライバーが参加しています。これにより、モータースポーツ界においてトップクラスの規模を誇り、ドラッグストリップも140以上あります。

アメリカ国内では、NHRAはインディカーやF1と同様の人気を享受していますが、残念ながら日本ではその知名度はまだ低く、メディアによる報道や放送はほとんど行われていません。しかし、NHRAのロゴをあしらった商品（ステッカーやワッペンなど）は一部では流通しています。

歴史的な展開

NHRAは1951年にカリフォルニア州でドラッグレースの統括と普及を目的にウォリー・パークスを中心に設立されました。初期のころは専用のレースコースが不足していたため、空軍の飛行場跡地でレースを行うことが一般的でした。1955年にはカンサス州で最初の公式イベントを開催し、その後も競技レベルの向上や安全性を確保するため、様々なルールを制定してきました。

1963年には、スタートシステム「クリスマスツリー」が導入され、1966年には英国で初めてのドラッグレーシング・ツアーが行われました。その後も数々のクラスが追加され、トップ・フューエルやファニー・カーなどが競技に参加するようになりました。1975年には、ドン・ガーリッツが時速250マイルを突破するなど、様々な歴史的な瞬間が数多く存在します。

他のクラスと参加者

NHRAでは、ドラッグレースには「プロ・クラス」と呼ばれる4つの主要なクラスがあります。これらは、トップ・フューエル、ファニー・カー、プロ・ストック、プロ・ストック・バイクです。プロレーサーと呼べるのは、これらのプロ・クラスに参加しているドライバーのみです。また、スポーツマン・クラスにも様々なカテゴリがあり、これに参加するレーサーが全体の約95%を占めています。彼らは地域のイベントや大会に参加するための費用を負担し、積極的に競技に参加しています。

主なレーサー

NHRAには数々の名レーサーが参加しています。トップ・フューエルのカテゴリーでは、ブリタニー・フォースやトニー・シューマチャー、ドン・ガーリッツなどが有名です。ファニー・カーにおいては、ジョン・フォースや岡崎ケンジが知られており、彼らはいずれも競技の歴史に名を刻んでいます。プロ・ストックやプロ・ストック・バイククラスでも、ワーレン・ジョンソンやエド・クラウィエックといった著名なドライバーが活躍しています。

スポンサーシップの変遷

1970年代から始まったNHRAチャンピオンシップ・ドラッグ・レーシング・シリーズは、最初はタバコメーカーのR.J.レイノルズ・タバコ・カンパニーのスポンサーによって支えられていましたが、2002年にはコカコーラ社がスポンサーに変更となりました。以降もシリーズ名は数度変更されながら、現在に至っています。

NHRAは今後もモータースポーツ界の発展に寄与し続け、多くのドラッグレーサーやファンに愛される存在であり続けることが期待されています。

もう一度検索