NIHA-C

NIHA-C（ニハシー）

基本情報

NIHA-C（ニハシー）は、1990年9月15日生まれの日本のラッパー。現在は、ヒップホップユニット「電波少女」のメンバーとしても活動している。

キャリアの始まりとネットでの評価

17歳頃にラップ活動を開始したNIHA-Cは、当初、出身地である浜松や名古屋といった東海地方を拠点に精力的なライブパフォーマンスを行っていた。活動初期には、YouTubeなどの動画共有サイトや、フリーダウンロード形式でのアルバム公開を通じて自身の音源を発表し、インターネット上での存在感を高めていった。

ライブ活動と並行して、2008年頃からは「MC NOSE」という別名義を用い、ニコニコ動画への楽曲投稿を開始する。ここで公開された音源は、その極めて高いラップスキルと独特なフロウが多くのネットユーザー、特にヒップホップに造詣の深いリスナーの間で話題となり、一躍注目を集める存在となった。その実力は広く認知されたものの、一般的な知名度には必ずしも結びついておらず、「日本一ラップが上手いのに、まだ広く知られていない」とその実力と知名度のギャップが一部のコアなファンから惜しまれるほどであった。

クルー結成とレーベル所属

2010年には、雷太、Shintalow、RUFF、コーラ、DJオカワリといった仲間と共に、自身の音楽活動の基盤となるクルー「KUC」（國枝UrbanCamp）を結成。メンバーと共に様々な活動を展開していく。

キャリアの重要な転機となったのは、ラッパーとして活躍するSKY-HIとの出会いである。2012年、SKY-HIによる楽曲「One By One」のリミックス企画で実施されたMC募集に応募し、見事採用される。これにより、同曲のリミックス版に参加する機会を得た。この共演をきっかけに、2014年にはSKY-HIが主宰するレーベル「BULLMOOSE」への加入を果たした。

「BULLMOOSE」所属後、NIHA-Cはレーベルのコンピレーションアルバム「FLOATIN'LAB 2」（2014年12月発売）に参加するなど、活動の幅をさらに広げていく。

ソロ作品のリリースと新たな展開

レーベルでの活動を経て、2015年5月6日にはキャリア初となるCD作品、1stアルバム『BRIGHT LIGHT』をリリース。自身のサウンドを形にしたこの作品は、多くのリスナーに迎え入れられた。

2017年には所属レーベルをredrec / sputniklab inc.に移籍。移籍後も精力的に活動を展開し、配信限定シングル「トモダチ feat.Jinmenusagi」（6月22日）、「モナリザ feat.ハシシ from 電波少女」（8月10日）を発表。同年11月15日には、2ndアルバム『アリバイ』をリリースし、ラッパーとしての表現を深化させていった。2ndアルバムのリリースを記念したリリースパーティーも開催されている。

電波少女への加入

そして2018年3月31日、NIHA-Cはヒップホップユニット「電波少女」への加入を発表する。これは、これまで主にソロアーティスト、あるいはクルーの一員として活動してきた彼にとって、新たなグループでの活動という大きな節目となった。電波少女のメンバーとして、これまでの経験で培った唯一無二のスキルと表現力で、グループのサウンドに貢献していくこととなる。

作品と影響

NIHA-Cは、前述のCDアルバムに加え、活動初期からのフリーダウンロード音源、配信シングル、インターネット上に公開された楽曲など、多岐にわたる作品を発表している。また、他アーティストの作品への客演参加（MC NOSE名義での参加作品も含む）も多数あり、幅広いネットワークの中でその実力を発揮している。その卓越したラップスキルと、インターネットシーンから地道なライブ活動を経てメジャーレーベル、そして人気ユニットへの加入というキャリアパスは、現代のヒップホップシーンにおける多様なアーティスト活動の可能性を示している。彼の生み出すサウンドは、常に進化を続け、多くのリスナーを魅了し続けている。

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