NOMAD (シドのアルバム)

シド 9th アルバム『NOMAD』

『NOMAD』は、シドが2017年9月6日にリリースした9枚目のオリジナルアルバムです。前作『OUTSIDER』から約3年半ぶりとなる本作は、メンバーそれぞれの音楽性の追求と、バンドとしての新たな挑戦が込められた作品となっています。

制作背景

制作期間が空いたことについて、マオ（Vo）は「新しいシド」を提示したいという強い思いがあったと語っています。単なる焼き直しではなく、常に進化を続けるバンドでありたいという姿勢が、アルバム全体を貫いています。明希（Ba）は、メンバー間でサウンドの方向性について議論を重ね、各々の個性をぶつけ合いながら、新しい音楽を生み出すことを意識したと語っています。

アルバムタイトルの「NOMAD」は、「放浪者」という意味を持つ英単語で、固定された場所に留まらず、常に変化を求めるシドの姿勢を象徴しています。また、放浪の末に再び集結したメンバーのリアルな感覚も表現されています。

収録楽曲について

アルバムには、シングル曲を含む全11曲が収録されています。それぞれの楽曲には、メンバーの個性と、シドとしての新たな挑戦が込められています。

NOMAD: アルバムの表題曲。死を連想させるフレーズが印象的な、シドとしては珍しい楽曲。制作期間ギリギリまで制作された。
XYZ: 明希曰く「駄作」だが、メンバー受けが良かったため収録された楽曲。
硝子の瞳: 劇場版アニメ「黒執事 Book of the Atlantic」の主題歌。ゆうや（Dr）が初めて「綺麗な曲」を作れたと語る。
スノウ: 制作当初から存在していた楽曲を、アルバム用に広げていった。
躾: マオ曰く「このアルバムで唯一の、シドらしい曲」。
バタフライエフェクト: アルバムの中で最も早く作られた曲。当初はシングルカットの予定はなかった。
低温: ゆうやが「自分がドラムを叩きたくなるような曲の真逆」を意識して制作した。
KILL TIME: Shinji（Gt）が「大人っぽくて難しい」バランスを追求した楽曲。初期のシドでは表現できなかったであろう、成熟したサウンドが特徴。
螺旋のユメ: TVアニメ「将国のアルタイル」のオープニングテーマ。シドには珍しいアップテンポな楽曲で、デモをほとんど変更せずに採用された。
普通の奇跡: アルバムの最後に収録された楽曲。「ENAMEL」発売時には既に構想があり、比較的早く完成していた。曲順についてはメンバー間で議論があった。

総評

『NOMAD』は、シドが常に変化と進化を追求するバンドであることを改めて示す作品です。メンバーそれぞれの個性と、バンドとしての新たな挑戦が融合し、バラエティ豊かな楽曲が収録されています。過去の作品からの変化を楽しみつつも、シドらしさを感じられる、ファン必聴のアルバムと言えるでしょう。

外部リンク:
https://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/sid/NOMAD/

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