NYボンビー・ガール

『NYボンビー・ガール』は、原題を『2 Broke Girls』とし、マイケル・パトリック・キングとウィットニー・カミングスが企画・制作総指揮を務めたアメリカ合衆国のテレビシットコムシリーズです。ワーナー・ブラザース・テレビジョンの製作により、2011年9月19日から2017年4月17日まで、CBSネットワークで合計6シーズンにわたって放送されました。

内容

物語は、ニューヨーク市ブルックリンを舞台に、対照的な人生を歩んできた二人の若い女性、マックス・ブラックとキャロライン・チャニングの共同生活と夢への挑戦を描きます。マックス（演: カット・デニングス）は、貧しい家庭に育ち、皮肉屋で現実的な性格の持ち主。一方、キャロライン（演: ベス・ベアーズ）は、かつて裕福な家庭で何不自由なく暮らしていましたが、父親の不正によって財産を全て失い、無一文となってしまいます。ひょんなことからダイナーでウェイトレスとして働くことになったキャロラインは、同じダイナーで働くマックスと出会います。

最初は反発し合う二人でしたが、共に貧困の中で生きるうちに友情を育み、共通の目標を持つようになります。その目標とは、「自分たちのカップケーキ店を開業すること」です。しかし、その夢を実現するためには莫大な資金が必要であり、二人はダイナーでのチップや様々なアルバイトで、ひたすら開業資金を貯める日々を送ります。番組は、資金目標額を示しながら、二人がその額に近づくために経験する苦労や、個性豊かな周囲の人々とのコミカルな交流をテンポの良い会話とユーモアで描いていきます。

主な登場人物

主人公の二人を取り巻くのは、さらにユニークなキャラクターたちです。ダイナーの控えめな韓国人オーナー、ハン・リー（演: マシュー・モイ）、陽気でセクハラすれすれのウクライナ人シェフ、オレグ（演: ジョナサン・カイト）、そして人生の達観したレジ係のアール（演: ギャレット・モリス）は、二人の働くダイナーの日常を彩ります。また、第2シーズンからは、自由奔放で資産家のポーランド人女性、ソフィー（演: ジェニファー・クーリッジ）がメインキャラクターとして加わり、物語にさらに拍車をかけます。

製作背景

シリーズは、パイロット版の段階から複数の放送局による入札合戦が繰り広げられるほどの注目を集めました。最終的に2010年12月10日にCBSが契約を交わし、翌2011年5月13日にシリーズ製作が正式に発注されました。企画者の一人であるウィットニー・カミングスは、この時期にNBCで別のコメディシリーズ『Whitney』も手掛けており、その多才ぶりがうかがえます。

キャスト選考も順調に進み、2011年2月18日にはマックス役にカット・デニングスの起用が決定。そのわずか1週間後には、オーディションを経てベス・ベアーズがキャロライン役に抜擢されました。残りの主要キャストも同年3月には決定し、盤石の布陣で制作が開始されました。

放送と反響

『NYボンビー・ガール』は、2011年9月19日の初回放送で大きな成功を収めます。特に、高視聴率番組『チャーリー・シーンのハーパー★ボーイズ』の直後に放送されたこともあり、その初回視聴者数は1920万人を記録しました。これは2001年秋以降に放送開始されたコメディシリーズの初回としては最高の数字であり、18-49歳のアダルト層でも7.1%という高い視聴率を獲得しました。DVR（録画再生）での視聴も含めると、視聴者数は2150万人に達し、18-49歳層の視聴率は8.1%となりました。この異例の好スタートは、番組の人気を確立する強力な追い風となりました。シリーズはその後も安定した人気を保ち、全6シーズンにわたって放送され、多くの視聴者に愛される作品となりました。

貧困という現実的なテーマを扱いながらも、シニカルなジョークとポジティブなエネルギーに満ちた二人の主人公の掛け合い、そして夢に向かってひたむきに努力する姿が共感を呼び、世界各国で放送されるヒットシリーズとなりました。

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