Nights of The Knife

Nights of The Knife

『Nights of The Knife』は、TMN（TM NETWORK|TM_NETWORK）の28枚目のシングルであり、1993年にリリースされました。このシングルは、グループのデビューから10年という節目を迎えた日、同時に「TMN終了」の発表とともに発売されたもので、そのため特別な意味を持つ作品となっています。

背景とリリース

このシングルが発表された日は、TMNにとって大きな節目であり、各メディアでもグループの終焉が大きく取り上げられました。当初は、カップリングに「Another Meeting」が収録される予定でしたが、ボーカルの宇都宮が喉の調子を崩したため、この曲は単独での収録となり、ベストアルバム『TMN BLUE』にボーナストラックとして含まれることとなりました。

制作と歌詞

楽曲の制作に際して、小室哲哉は歌詞を小室みつ子に依頼しました。デモテープを聞いた小室みつ子は、10年間の思い出を振り返りながら、ファンとの別れを意識した感慨深い歌詞を初めて作成しました。しかし、その後メンバーの意見によってその内容は変更されました。

特に木根尚登が強く反対し、メンバー全員からは「TMNの終わりではなく、新しい始まりをテーマにしたい」という新たなコンセプトが提案されました。それに従い、歌詞はポジティブな感情を込めたものへと変わり、過去を惜しむのではなく、新しい未来に向かって前進することがテーマとして盛り込まれました。

タイトルとテーマ

タイトル決定には小室みつ子が苦心し、最終的に小坂洋二によって決まった経緯があります。また、歌詞にはアルバム「Self Control」収録の楽曲「Fool On The Planet」を意識した内容が反映されており、成長や夢の尊さが表現されています。歌詞は、若かった頃の恋人が成長し、少し寂しい気持ちを抱えながらも新しい夢に向かう心情が描かれています。

ミュージックビデオとディスクジャケット

このシングルに付随するミュージックビデオには、TMNの代表曲の数々と、グループ最後のライブ映像が収められています。また、CDのジャケットにはメンバーの姿が一切登場せず、初回版にはこれまでのシングルCDジャケットの写真が掲載されるなど、特異なデザインとなっています。

チャート成績と影響

『Nights of The Knife』は、そのリリースによりオリコンチャートにおいて500曲目の1位獲得作品となりました。音楽業界において重要な逸材であるこのシングルは、売上も43万枚を誇り、多くのファンに愛され続けています。

スタッフとクレジット

この曲には、ギターで葛城哲哉が参加しており、音楽制作全般にわたるクレジットはプロフェッショナルな手によって成し遂げられました。リミキサーは伊東俊郎が担当し、バランスの取れたサウンドを実現しています。

収録アルバム

このシングルは、いくつかのベストアルバムやライブアルバムにも収録されています。TM NETWORK|TM_NETWORKの楽曲は時を超えて新しい世代にも聴かれ続けており、彼らの音楽が持つ力は今なお色褪せることがありません。

もう一度検索