OSIソフト

OSIsoftは、アメリカ合衆国カリフォルニア州に本社を置く、インダストリアルIoTおよびM2M分野に特化したソフトウェアベンダーです。同社は、IoTという言葉が一般化する以前から、リアルタイムデータの活用に焦点を当てたソリューションを提供してきました。

PI Systemの概要

OSIsoftが開発・提供する「PI System」は、オペレーショナルデータを一元的に管理するための高度なIoT情報基盤です。その汎用性の高さから、世界127か国以上、19,000を超える拠点に導入されています。

PI Systemの主な特徴は、現場からリアルタイムに大量のデータを収集し、蓄積、管理、表示、分析できる点です。この機能により、石油・ガス、発電、採掘、化学、パルプ、製鉄、製薬など、さまざまなプロセス産業において、効率的なデータ活用を可能にしています。近年では、モノのインターネット（IoT）の普及に伴い、製造業への導入も拡大しています。

OSIsoftの沿革

1980年10月 - パット・ケネディー氏により、Oil Systems, Inc.（現在のOSIsoft, LLC）が設立されました。
1985年 - プラント情報システム（Plant Information System）である「PI System」が発表されました。
1990年4月 - 初の企業ユーザーカンファレンスが開催され、ユーザーコミュニティの形成が始まりました。
1995年3月 - PI Serverの出荷台数が1000台に達し、その導入が加速しました。
2002年5月2日 - PLMベンダーのSequencia社を買収し、事業領域を拡大しました。
2004年9月 - PI Systemの導入国が100か国に到達し、グローバル展開をさらに進めました。
2011年 - データの分析と可視化を可能にする「PI Coresight」を発表し、データ活用を強化しました。
2011年1月5日 - Koliner Perkins、TCVから1億3,500万ドルの資金調達を行い、さらなる成長を目指しました。
2013年9月17日 - 日立製作所との協業に合意し、新たな顧客層へのアプローチを開始しました。
2016年1月13日 - SAPとのグローバル販売代理店契約を締結し、販売網を強化しました。
2016年1月22日 - 伊藤忠テクノソリューションズとの販売代理店契約を締結し、日本市場での展開を加速しました。
2016年4月5日 - 三井物産から5%の出資を受け、約百数十億円の資金を調達しました。
2016年12月13日 - 東京電力との戦略提携により、電力業界でのデータ活用を促進しました。
2016年12月15日 - 三菱日立パワーシステムズとの協業に合意し、エネルギー分野での連携を深めました。
2017年5月31日 - ソフトバンク・ビジョン・ファンドからの出資を受け、資金基盤を強化しました（出資比率は20～40％とされています）。
2018年4月25日 - 関西電力との協業に合意し、電力業界での事業展開をさらに進めました。
2019年9月16日 - Teknowlogy社のThe IoT Survey 2019において、産業分野のIoTプラットフォームとして最高評価を獲得し、その技術力が評価されました。
2020年1月31日 - 三菱ケミカルと国内初のEnterprise Agreementを締結し、企業全体でのPI Systemの活用を推進しました。

関連技術・分野

マシンツーマシン（M2M）: デバイス間での直接的なデータ通信や連携
インダストリアルインターネット: 産業分野におけるIoTの活用
モノのインターネット（IoT）: あらゆるモノがインターネットに接続される概念

外部リンク

OSIsoft

もう一度検索