OXY

ロート製薬が手掛ける男性用コスメティックスブランドであるOXYは、「激爽、OXY」という印象的なキャッチコピーで広く知られています。このキャッチコピーは、ブランド名と共に同社の登録商標となっています。

ブランドの起源と世界での展開

OXYのルーツは海外にあります。もともとは大手製薬企業であるグラクソ・スミスクライン社が国際的に展開していたブランドでしたが、2004年12月にロート製薬の米国子会社であるメンソレータム社が、このOXY事業に関する商標権や製造権、特許権などを取得し、その事業展開を引き継ぐことになりました。現在、OXYは海外35カ国で販売されており、特に北米地域ではニキビ予防や治療薬ブランドとして、8割を超える高い認知度を誇っています。

日本市場への参入と独自の特徴

ロート製薬が日本の男性化粧品市場に本格的に参入するきっかけとなったのは、10代から20代前半を中心とした若い男性たちの間で、身だしなみやスキンケアに対する意識が急速に高まり、市場が拡大したことでした。このような背景を受け、世界で実績のあるOXYブランドを日本市場に導入することが決定され、2006年3月に日本へ上陸しました。

日本で展開されているOXY製品は、単に海外から輸入されたものではありません。日本のユーザーに対する綿密な調査から得られたデータを基に独自に開発されており、日本市場の嗜好に合わせたゼラニウムの香りを採用するなど、独自の仕様となっています。また、男性特有の肌質や肌悩みに対応するため、ロート製薬が長年にわたり培ってきたスキンケア分野の技術と知見が、各製品に惜しみなく応用されています。

製品ラインナップの拡充と変遷

ブランド立ち上げ当初、OXYは主に洗顔料や化粧水といったフェイスケア製品を中心に展開しました。その後、全身の洗浄や保湿を目的としたボディケア製品、髪のケアを行うヘアケア製品、さらには紫外線から肌を守る日やけ止めなど、製品カテゴリーを段階的に拡大していきました。歴史を見ると、シリーズ初の泡洗顔料「ミルキーホイップ」が登場したり、ニキビケアをトータルケアする製品が発売されたり、クール感に特化したデオドラントアイテム、しみないタイプの薬用化粧水、薬用化粧品シリーズ「オキシーホワイト」、男性向け日やけ止め「クーリングドライUV」シリーズ、洗顔とシェービングを兼ねたオールインワン型ジェルなど、多様なニーズに応える製品が次々と開発・発売されています。既存製品も市場や技術の進歩に合わせて頻繁にリニューアルが行われ、パッケージや処方が改良されてきました。多くの製品が改良や廃止を経験しながらも、OXYは常に新しい製品や強化されたラインナップを展開し、男性スキンケア市場での存在感を保っています。ロート製薬が持つ「肌ラボ」などの他ブランドで培われた技術やデザインノウハウも製品開発に活かされています。

CM戦略と販売チャネル

OXYブランドのプロモーションには、発売当初から著名なタレントが起用され、認知度向上に貢献。人気アイドル、女優、音楽グループ、タレントなどが歴代CMキャラクターを務めています。また、より多くの消費者が手に取りやすいよう、2010年4月からはコンビニエンスストアでの販売も開始されました。

世界各地での展開

OXYは、日本以外にもアメリカ、カナダ、イギリス、ベトナム、オーストラリアなど、世界各地で展開されている国際的なブランドです。各地域の男性の肌質やニーズに合わせて製品を展開しています。

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