OnLive

OnLiveについて

OnLiveは、アメリカのOnLive社が開発したユニークなオンデマンド式ゲームサービスであり、ゲームのすべての処理とレンダリングがクラウドサーバーで行われ、その映像がユーザーのデバイスに送信される仕組みを採用しています。この技術により、高性能な3Dグラフィックスカードを必要とせず、低スペックなPC、Mac、さらにはノートPCでも、簡単にゲームを楽しむことができるのが大きな魅力です。ユーザーはOnLiveの公式Webサイトから1MBのブラウザプラグインをダウンロードすることで、3Dゲームをストリーミング再生できる環境が整います。これにより、ビジュアル体験を損なうことなく、快適なゲームプレイが実現されました。

さらに、専用のMicroConsoleを通じてテレビに接続することで、家庭用テレビでもゲームを楽しむことができ、一般的な家庭環境にゲーム体験を持ち込むことを可能にしました。接続するためには、サーバーとの送受信距離が最大で1000マイル（約1600キロメートル）まで対応し、最低でも3Mbpsのインターネット回線速度が必要ですが、推奨は5Mbps以上となっています。この要件は、安定したゲームプレイのためには重要です。

利用料金とサービスの変遷

OnLiveのサービス開始当初は、月額料金が$14.95で、一定のゲームタイトルが含まれていました。しかし、北米における利用者数の少なさが影響し、月額制度は廃止され、ゲームタイトルの販売権のみに移行しました。現在は、ゲームタイトルの販売に関して3日、5日、またはフリーの選択肢があり、短期間の権利は低価格ですが期限があるため、体験版として扱えます。一方、フリー権を購入すれば、ゲームを永続的にプレイできるという特典もあります。

OnLiveの歴史

OnLiveの歴史は2009年に始まり、同年の3月にサンフランシスコで開催されたGame Developers Conferenceにてサービスが発表されました。2010年には、資金調達を行い、イギリス進出のための提携も行い、サービスが広がりを見せました。しかし、経営状態は厳しく、2012年には清算を迎え、新たな会社へサービスが引き継がれました。最終的に2015年4月、ソニーがOnLiveの主要部分を取得し、その後同年の4月30日をもってサービスは終了することが発表されました。

まとめ

OnLiveは、革新的なクラウドゲーミングサービスを提供しましたが、ビジネスモデルや市場調整の中で苦境に立たされることとなりました。それでも、低スペック環境でのゲームプレイを実現した技術は、今後のクラウドゲーミングの発展において重要な役割を果たしています。

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