PACIFIC (オムニバス・アルバム)

アルバム『PACIFIC』の概要

『PACIFIC』（パシフィック）は、1978年6月21日にCBS/SONYからリリースされたオムニバス・アルバムです。このアルバムは、日本の音楽シーンにおける著名なクリエイターたちの作品を結集したもので、特にアーティストとして細野晴臣、鈴木茂、山下達郎が大きな役割を果たしています。本作は、1978年から1983年にかけてCBSソニーのプロデューサーであった橋本伸一によって企画され、多様な音楽スタイルを一堂に楽しめる内容となっています。

コンセプトと収録曲

『PACIFIC』は、ジャズ、ポップ、そしてロックの要素を組み合わせ、日本の音楽文化の幅広さを示す重要な作品です。収録されている曲は、各アーティストの独自のテイストが感じられ、それぞれ異なる魅力を持っています。特に注目すべきは、YMOのデビューアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』に収録される「コズミック・サーフィン」のプロトタイプとしても評価されている楽曲が含まれている点です。

SIDE A

• - 最後の楽園 (4:01)

作曲・編曲：細野晴臣

• - コーラル・リーフ (3:46)

作曲・編曲：鈴木茂

• - ノスタルジア・オブ・アイランド (9:36)

PART I : バード・ウインド
PART II : ウォーキング・オン・ザ・ビーチ
作曲・編曲：山下達郎

• - スラック・キー・ルンバ (2:58)

作曲・編曲：細野晴臣

SIDE B

• - パッション・フラワー (3:31)

作曲・編曲：鈴木茂

• - ノアノア (4:06)

作曲・編曲：鈴木茂

• - キスカ (5:24)

作曲・編曲：山下達郎

• - コズミック・サーフィン (5:03)

作曲・編曲：細野晴臣

制作クレジット

このアルバムは、酒井政利のプロデュースにより制作されました。また、橋本伸一がディレクターとして関与しており、前島祐一がエンジニアとして技術的なサポートを行っています。

具体的な技術設定やデザインも、アーティストの個性を引き立てる重要な要素となっています。デザインは井上嗣也が手掛け、ビジュアル面でも楽しませてくれます。また、浅井慎平による写真も収録されており、アルバム全体に視覚的な魅力を添えています。

音楽的影響

『PACIFIC』は、単なるオムニバスアルバム以上の意味を持ち、当時の音楽シーンにおける文化的な影響を反映しています。参加アーティストたちの個々の才能が融合し、アルバム全体として新しい音楽の潮流を生み出しました。特に、細野晴臣が提示する音楽的アイデアは、多くの後進のアーティストやプロデューサーに影響を与え、今日の音楽シーンにおいてもその影響を感じさせます。

『PACIFIC』は、単に過去の音楽を振り返るための作品ではなく、日本の音楽の歴史の中で重要な位置を占めるアルバムとして、今なお多くの人々に愛され続けています。

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