PARADISE BLUE

『PARADISE BLUE』の魅力とその背景

『PARADISE BLUE』（パラダイス・ブルー）は、2009年2月4日にcutting edgeからリリースされた東京スカパラダイスオーケストラの14枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは、バンドの重要なメンバーであり、ロック的な要素を兼ね備えていた冷牟田竜之の脱退後に制作されたもので、その影響が色濃く反映されています。この変化により、アルバムはより伝統的なスカの色合いを持った作品となることが特徴です。

作風の変化

冷牟田の脱退によって、東京スカパラダイスオーケストラは新たな方向性を模索しました。その結果、アルバム『PARADISE BLUE』では、オーセンティックなスカの要素がより強調され、多様な楽器のアンサンブルやリズムの変化が楽しめるようになっています。このスタイルは、スカのルーツを大切にしつつも、現代的なアレンジが取り入れられています。

また、アルバムにはデニス・ボーヴェルがレコーディング・エンジニアとして参加したトラックもあり、音質の面でも高いクオリティが保たれています。特に「Already Steady」、「カルナバル」、「Sugar Fountain」といった楽曲は、ブラスセクションの力強い演奏が際立ち、聴く者を魅了します。

収録曲の解説

アルバムには、バンドメンバーの谷中敦や川上つよしなどが手がけた楽曲が多数収録されています。具体的には、以下のトラックが含まれています。

• - Routine Melodies

作詞・作曲: 谷中敦
- Paradise Blue
作曲: 川上つよし・北原雅彦
こちらは川上が大学在学中に創作したもので、初期のライブでも演奏されていた楽曲です。
- 疾風の剣 -Lightning Sword-
作曲: 沖祐市
- Heaven's Door
作曲: 川上つよし
- WITCHING HOUR -真夜中の奇跡-
作曲: 川上つよし
- そばにいて黙るとき -Silent By Your Side-
作詞: 谷中敦、作曲: 沖祐市
- Like Jazz On Fire -灼熱のジャズの如く-
作曲: 北原雅彦
- さよならワルツ -Farewell Waltz-
作曲: 加藤隆志
- Already Steady -すでにステディ-
作曲: GAMO
- You'll Never Walk Alone
作詞: Oscar Hammerstein、作曲: Richard Rodgers
- カルナバル -CARNAVAL-
作曲: 北原雅彦
- Sugar Fountain -楽園の泉にて-
作曲: NARGO

まとめ

『PARADISE BLUE』は、東京スカパラダイスオーケストラの新たな一歩を象徴するアルバムです。冷牟田竜之の脱退という大きな変化にもかかわらず、バンドは自己のスタイルを再確認し、さらに多様な音楽性を追求することに成功しました。リスナーは、このアルバムを通じて、スカ音楽の持つ深さや魅力を新たに感じることができるでしょう。

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