PICARESQUE

小原礼の『PICARESQUE』は、1988年1月25日にリリースされた彼の記念すべきファースト・オリジナルアルバムです。サディスティック・ミカ・バンドのベーシストとして名を馳せた小原礼が、満を持してソロアーティストとしての第一歩を踏み出した作品として、音楽史にその名を刻んでいます。

このアルバムの特筆すべき点は、レコーディングに参加したミュージシャンたちの豪華さです。加藤和彦や坂本龍一といった、日本の音楽シーンを牽引してきた才能たちが集結し、小原礼のソロデビューを支えました。彼らの参加によって、『PICARESQUE』は、単なるソロアルバムの枠を超え、時代を代表する作品としての風格を備えることになったと言えるでしょう。

2011年10月26日には、この名盤が紙ジャケット仕様で再発売されました。オリジナル盤の魅力をそのままに、より高音質で楽しめるようになったことで、当時からのファンはもちろん、新たな音楽ファンにも広く受け入れられることとなりました。

音楽雑誌『CDジャーナル』は、このアルバムを「爽快とは、まさにこれ。瑞々しいロックと言うはやさしいが、こうして生み出されることは、今はあまりに少ない。ゲストもハツラツ。全体に仕事のりのまったくないピュアな傑作。楽しい。音の粒々が立っている。」と評しています。このレビューからもわかるように、『PICARESQUE』は、聴く人すべてを爽快な気分にさせる、エネルギーに満ち溢れた作品です。瑞々しいロックサウンドは、聴く人の心を揺さぶり、忘れかけていた情熱を呼び覚ましてくれるでしょう。参加ミュージシャンたちのハツラツとした演奏も、アルバム全体の魅力を高める要素となっています。

『PICARESQUE』は、小原礼の音楽家としての才能と、彼を支えたミュージシャンたちの情熱が結実した、まさに「ピュアな傑作」と呼ぶにふさわしい作品です。時代を超えて愛されるべき、日本の音楽史における重要な一枚と言えるでしょう。

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