PRIDE.1

PRIDE.1 - 日本の総合格闘技の幕開け

PRIDE.1は、日本の総合格闘技イベント「PRIDE」の記念すべき初回大会として、1997年10月11日に東京都文京区の東京ドームで行われました。この大会は、高田延彦選手とヒクソン・グレイシー選手の対戦を実現させるために企画されたもので、当初は一度限りの特別なイベントとして位置づけられていました。大会名称もその意図を反映しています。

大会の背景と目的

1990年代後半、日本の格闘技界は急速に成長しており、多くのファンが生まれる中で、特に注目を集めていたのが高田選手とヒクソン選手の対決でした。この二人の選手は、それぞれ異なるスタイルを持っており、その戦いは多くの期待を寄せられていました。高田選手の巧みなレスリング技術とヒクソン選手のブラジリアン柔術がどのように対決するのか、ファンからの期待が高まっていきました。

チケットと概要

大会のチケットは、特別席が10万円という高額設定で話題となりました。この価格には大会終了後のフェアウェルパーティー参加権が含まれており、ファンにとっては希少な体験を得られるという魅力もありました。実際、当時の日本ではペイパービュー（PPV）が一般的ではなく、約30万件の加入者がいる中で、PRIDE.1のPPVは3万件以上の売上を記録しました。

試合結果

PRIDE.1では、数々の注目すべき試合が繰り広げられました。以下に主要な試合結果を示します。

• - 第1試合: 村上一成 vs. ジョン・ディクソン - 村上選手が腕ひしぎ十字固めで勝利 (1R 1:34)
• - 第2試合: ゲーリー・グッドリッジ vs. オレッグ・タクタロフ - グッドリッジ選手がKO勝ち (1R 4:57)
• - 第3試合: 小路晃 vs. ヘンゾ・グレイシー - 引き分け (3R 終了 時間切れ)
• - 第4試合: 北尾光覇 vs. ネイサン・ジョーンズ - 北尾選手がチキンウィングアームロックで勝利 (1R 2:14)
• - スペシャルマッチ: イゴール・メインダート vs. 黒澤浩樹 - メインダート選手がTKO勝利 (3R 1:16 リフェリーストップ)
• - メインイベント: ヒクソン・グレイシー vs. 高田延彦 - ヒクソン選手が腕ひしぎ十字固めで勝利 (1R 4:47)

特殊ルールと運営

試合においては、ヒクソン選手と高田選手の対戦が特に注目されており、独自のルールが適用されました。全12ラウンド、各ラウンド5分という形式で、選手の体力と技術が試される場でもありました。特に、ロープをつかんだ状態での攻撃回避は禁止され、レフェリーによる厳正な裁定がなされることが求められました。

PRIDEの影響とその後

PRIDE.1は、その後の総合格闘技の発展に大きな影響を与えました。この大会を皮切りに、日本の格闘技は国際的に認知され、多くのファンを魅了するイベントへと成長していきました。その歴史的な意義を持つPRIDE.1は、今もなお、多くの格闘技ファンの記憶に刻まれています。

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