Patreon

Patreon（パトレオン）とは

Patreonは、クリエイターがファンから継続的な支援を受けられる会員制プラットフォームです。主にYouTubeコンテンツ製作者、ミュージシャン、ウェブコミック作家などが利用しており、ファンはクリエイターの活動を支援するために、定期的にまたは作品ごとに寄付を行うことができます。

サンフランシスコに本社を置くPatreonは、2013年にミュージシャンのジャック・コンテと技術者のサム・ヤムによって設立されました。

歴史

ジャック・コンテは、自身のYouTube動画の人気から収益を得る方法を模索していました。そこで、彼はアーティストが創作活動に必要な資金をファンから継続的に得られるプラットフォームを開発することを思い立ち、サム・ヤムと共にPatreonを創設しました。

2013年5月に設立されたPatreonは、同年8月にベンチャーキャピタルとエンジェル投資家から210万ドルの投資を受けました。さらに2014年6月には、インデックス・ベンチャーズのダニー・リマーによるシリーズAラウンドで1,500万ドルを調達しました。

サービス開始から18ヶ月で、125,000人以上のパトロンが登録し、2014年末には、クリエイターへの月間総寄付額が100万ドルを超えるまでに成長しました。

2015年3月には、同様のボランティアサブスクリプションサービスであるSubbableを買収しました。Subbableは、ジョン・グリーンとハンク・グリーンが共同開発したサービスで、CGP Grey、デスティン・サンドリンのSmarter Every Day、グリーン・ブラザーズのCrashCourse、SciShowチャンネルといったクリエイターを輩出したことで知られています。

しかし、2015年10月には、大規模なセキュリティハッキング攻撃を受け、約15ギガバイト分のパスワードデータ、寄付記録、ソースコードが流出しました。さらに、230万件以上の固有電子メールアドレスと100万件ものプライベートメッセージも流出したことが明らかになりました。

ビジネスモデル

クリエイターはPatreonのウェブサイト上で自身のページを開設し、パトロンはクリエイターが作品を制作するたびに一定額の資金を寄付することができます。パトロンは、月ごとの寄付上限額を設定することも可能です。また、月額固定の寄付額を設定することもできます。

Patreonは、Kickstarterのようなクラウドファンディングプラットフォームとは異なり、クリエイターはキャンペーンの成功後に一時金を求めるのではなく、継続的な支援を受けることができます。また、他のプラットフォームと同様に、クリエイターはパトロンに対して特典を提供することが一般的です。

Patreonは、寄付額の5%を手数料として徴収しています。

利用アーティスト

2014年2月の時点で、Patreonを利用するアーティストのほぼ半数がYouTubeビデオ製作者であり、残りはウェブコミック作家やポッドキャスト作家でした。パトロンは平均して作品ごとに7ドルを寄付していました。

Patreonはクリエイターとパトロンの両面で急速に成長しており、2014年2月末の時点で10,000人以上のクリエイターが利用すると予想されていました。サービス開始当初からミュージシャンの活用が期待されており、ミュージシャンでパフォーマーのアマンダ・パルマーはPatreonを利用して音楽レーベルから独立した活動を行っています。また、ジョナサン・ローゼンバーグ、ザハ・ワイナー、ポール・テイラーといったウェブコミック作家もPatreonを活用して成功を収めています。

外部リンク

公式ウェブサイト
Patreon (@Patreon) - X（旧Twitter）
Patreon (patreon) - Facebook
Patreon (@patreon) - Instagram

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