PhilPapers

PhilPapersとは

PhilPapers（フィルペーパーズ）は、哲学の分野に特化した文献データベースであり、著名な哲学者デイヴィッド・チャーマーズによって管理されています。このデータベースには、2009年10月時点で約180,000点の文献情報が収録されており、世界最大の哲学文献データベースとされています。

歴史的背景

PhilPapersの起源は、チャーマーズが大学時代に作成した論文リストに遡ります。彼は、心の哲学に関する文献を集め始め、そのリストは徐々に拡大していきました。このリストは彼の個人サイトで『心の哲学に関する注釈付き文献リスト』として公開され、多くの哲学者に利用されました。

続いて、2007年10月にはチームメンバーのDavid Bourgetの協力により、検索機能やカテゴリ機能が改善され、サイト名もMindPapers（マインド・ペーパーズ）へと変更されました。この時点で、心の哲学に関連する約18,000件の文献が収集されており、ユーザー参加型の文献登録システムも導入されていました。

しかし、MindPapersは心の哲学に特化していたため、その後の発展を目指して2009年1月にサイトをリニューアルし、名称をPhilPapersに変更しました。これにより、哲学全般の文献を対象にしたデータベースとなり、インターフェースもより高機能なものに改善されました。

文献データの増加

PhilPapersは、MindPapersから得たコンテンツを引き継ぎつつ、アメリカ国会図書館やさまざまな哲学関連サイトとの連携を強化し、数多くの新しい文献データを追加しました。その結果、文献情報は18万件を超え、更新も続けられています。現時点では、毎週約200-300件の新たな文献が登録されており、ユーザーはnew papersのページで新しい文献情報を確認することができます。

無料で論文を探す方法

PhilPapersでは、インターネット上で無料でアクセス可能な文献に特化して検索するオプションがあります。これを利用するためには、ページ右側にある「Restrictions」というセクション内の「open access only」というチェックボックスをオンにするだけで、検索結果には無料で閲覧できる文献のみが表示されるようになります。

関連項目

PhilPapersに類似したリソースとしては、Noesisがあり、こちらは哲学分野のみのオープンアクセス文献を対象とした検索サイトです。さらに、EpistemeLinksは哲学に関するリンク集で、幅広い情報を提供しています。

外部リンク

PhilPapersの公式ホームページでは、膨大な文献情報へのアクセスや検索が可能で、哲学に関心を持つすべての人にとっての貴重なリソースとなっています。

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