Pineapple (アルバム)

アルバム『Pineapple』の概要

松田聖子の5枚目となるオリジナルアルバム『Pineapple』は、1982年5月21日にCBS・ソニーよりリリースされました。このアルバムは、聖子のキャリアの中で重要な役割を果たしており、彼女の音楽スタイルを大きく進化させるきっかけとなりました。

アルバムの特徴

アルバムの帯には「シュロの香り、南風 いま、ココナツ色の気分…聖子」と書かれており、リスナーにリゾート地のような明るく爽やかな印象を与えます。収録曲には、来生たかおや原田真二などの著名な作曲家が手掛けた楽曲もあり、聖子の声にピッタリと合ったメロディーが展開されています。

特に先行シングルとしてリリースされた「渚のバルコニー」は、聖子の歌唱力を存分に引き出し、後に大ヒットを記録しました。さらに、そのB面曲である「レモネードの夏」や、「赤いスイートピー」といった名曲も収録されています。これらの楽曲は今もなお多くのファンに愛されています。

LPとカセットテープ（CT）では、曲の配置が異なり、A面が「pineapple side」、B面が「orange side」と名付けられている点もユニークです。また、1990年代初頭から一般的に流通し始めたCD版も、1982年10月に発売され、聖子が20歳の時のリリースとなりました。この際、彼女は世界初のCD作品として発売されたアーティストの中で最も若い存在でした。

限定特典と地域性

特に注目すべきは、北海道地域向けに付属した予約特典の『おしゃべりカセット』です。このカセットには北海道のファンへのメッセージが録音されており、聖子自身が食べ物や旅行の話題を取り上げています。当時、北海道に対する特別なプロモーションが行われていたため、地域に特化した特典となったのでしょう。

収録曲の解説

アルバムの収録曲について、まずは「Pineapple Side」から見ていきましょう。

• - P・R・E・S・E・N・T: この曲は、聖子の人気をさらに高めるきっかけとなった曲で、『Another Side of Seiko 27』での評価も高いです。
• - パイナップル・アイランド: 曲中の水の音は、編曲家の大村が自ら録音したもので、ユニークな点です。
• - ひまわりの丘: 人気投票で高評価を得ましたが、収録はされませんでした。
• - LOVE SONG: 聖子の情感豊かな歌声が最大限に引き立つ一曲です。
• - 渚のバルコニー: アルバムの中でも特に多くの支持を受けた楽曲です。

次に「Orange Side」です。

• - ピンクのスクーター: 近年のライヴでの披露もあり、懐かしさが漂います。
• - レモネードの夏: A面曲のB面として収録され、聖子の夏のイメージを色濃く表現しています。
• - 赤いスイートピー: この曲もまた、聖子の代表曲の一つに数えられます。
• - 水色の朝、SUNSET BEACH: アルバム全体を通じて、リゾート地を連想させる楽しい楽曲が続きます。

製作スタッフ

この作品は、プロデューサーにM.Wakamatsuが担当し、レコーディングはCBS/SONYのスタジオで行われました。また、参加したミュージシャンたちも多彩で、様々な楽器やパートがバランスよく配置されています。全体のアレンジがアルバムの魅力を高めており、聖子の歌声と共に聴く者を魅了します。

まとめ

『Pineapple』は松田聖子の音楽的成長を感じられる傑作であり、かつてのファンだけでなく新しいリスナーにも受け入れられる普遍的な魅力を持っています。彼女の名曲を楽しみながら、当時の音楽シーンの一端を感じ取ってみてはいかがでしょうか。

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