Pixy

pixy（ピクシー）について

pixyは1990年代にソニーが展開したミニミニコンポのブランド名です。このシリーズでは、特に小型でありながら高品質な音響を提供するモデルが多くリリースされ、ミニコンポ市場におけるトレンドを先導しました。

ブランド概要

pixyのブランド名は「mini」と「pixie」を結びつけた造語で、コンパクトなサイズ感にちりばめられた魅力を表現しています。中でも注意すべきは、フラッグシップモデルのPRO pixyやMDデッキ搭載モデルのMD pixyです。

主な機種一覧

MHC-P77（1989年）

このモデルはpixyの最初の機種で、スエード調のダークグレーのボディが特徴です。「人間は、Pixyの幅があれば生きていける。」というキャッチコピーで、当時の他製品を凌ぐ音質とデザインを誇り、多くのユーザーに支持されました。5バンドのイコライザーを搭載し、オプションでDSPユニットを接続できる柔軟性を持つことから、音楽愛好者からの高い評価を受けました。

MHC-P99X（1990年）

ピクシーのビギナーモデルとして位置づけられるP99Xは、マイコン制御のデジタルイコライザーを搭載し、以前のモデルを進化させた存在感があります。多彩な音響環境に適応できることを意識した構成が、音楽体験を豊かにしました。

MHC-P909（1991年）

このフラッグシップモデルは「誰の人生にも、pixyの入る幅がある。」という印象的なキャッチコピーで販売されました。バイアンプ×バイスピーカーシステムを採用し、スピーカーのレイアウトを自由に変更できるのが特長です。

MHC-J770（1993年）

このモデルではスピーカーの内部にセンター・スピーカーとサテライト・スピーカーを組み込むことで、ドルビープロロジック再生が可能な設計になっています。他のモデルとは異なり、システム全体をコンパクトながらも高音質に仕上げられており、特に映画サウンドにも適しています。

PRO pixyシリーズ（1992年〜1994年）

PRO pixyとしてのブランド展開は、音響技術をふんだんに取り入れた高性能モデルでした。例えば、MHC-J900EXはスタジオの音を意識し、3ウェイバスレフ型のスピーカーを採用。これにより、精緻な音質と強力なパフォーマンスを実現しました。

MD pixy（1993年以降）

MDデッキ搭載のpixyは「MD pixy」として新たに登場。DHCという名称には、「Digital Hi-Fi Component」の名が示す通り、デジタル化の波に乗り、優れた音質での音楽鑑賞体験を提供しました。特にDHC-MD1は、ソニー初のMDシステムステレオとして注目を浴びました。

結論

pixyブランドは、そのコンパクトな設計と優れた音響品質で、1990年代の音楽ライフスタイルに強い影響を与えました。数多くのモデルが発売され、多様なニーズに応えてきたpixyの足跡は、単なる製品の展開だけでなく、音楽を愛する人々にとっての文化的象徴ともなりました。

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