PlayStation Vitaのゲームタイトル一覧 (2011年-2012年)

PlayStation Vita (PS Vita) 2011-2012年の発売状況

PlayStation Vitaは、2011年12月17日に日本で発売された携帯型ゲーム機です。本体と同時に発売されたローンチタイトルは24本あり、『みんなのGOLF 6』のような人気シリーズや、位置情報ゲーム『モンスターレーダー』、据え置き型ゲーム機からの移植作『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』などが含まれていました。

発売当初は好調な売れ行きを見せたものの、旧世代機であるPlayStation Portable（PSP）との競合が指摘されるようになります。2012年3月までの累計販売台数は61.9万台と、PSPの同時期よりも低い数字でした。

エンターブレインが発売前に行った調査では、PS Vitaへの認知度や購入意向は非常に高い結果が出ていました。しかし、『ファミ通ゲーム白書』副編集長の藤池隆司氏は、ローンチタイトルにPSPの『モンスターハンター ポータブル』のような強力なタイトルが含まれていないことは、購入意向の高いユーザーにはある程度予想されていたはずであり、ローンチタイトルの弱さだけが販売不振の決定的な理由ではないと分析しています。

藤池氏は、PS Vitaの販売台数がPSPを下回った理由として、以下の点を指摘しています。

ローンチタイトルのラインナップがPSPと似ているものの、各シリーズの人気が当時よりも低下していたこと
3G通信や背面タッチパッドといったPS Vita独自の機能を活かしたゲームが少なかったこと
競合機種であるニンテンドー3DSの値下げ
PSPの人気を牽引していたモンスターハンターシリーズがニンテンドー3DSに移行したこと
* 消費者の購買意欲の変化

一方、メディアクリエイトの「ゲーム産業白書2012」では、PS Vita発売初期の2011年12月17日から12月31日までのソフト売上はPSPよりも10〜20%低いものの、ダウンロード販売やPSPとの互換性を考慮すると、ほぼPSPと同等の水準であると分析しています。

2012年には、『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』や『初音ミク -Project DIVA- f』といった人気タイトルが登場し、一時的に売り上げを伸ばしましたが、その後は低迷し、年間販売台数は67.4万台にとどまりました。メディアからは、「ダウンロード販売の盛り上がりがみられない」「地方での試遊機会が少ない」「タイトル不足を感じる人が多い」といった意見が出ていました。また、PSPは子供を中心に依然として人気があり、ソニーはPSPユーザーのPS Vitaへの移行を期待していました。

「4Gamer.net」の編集長Kazuhisa氏が中高生に行った聞き取り調査では、「PSPで十分」という回答が多く、フリーライターの田下広夢氏は、子供だけでなく保護者へのアピールも必要であり、同じゲームが遊べるのに1万円の価格差があるのは厳しいと指摘しています。

PS Vitaは、2012年2月15日に北米で発売され、ソニー・コンピュータエンタテインメントの8タイトルと、サードパーティの17タイトルがローンチタイトルとしてリリースされました。ヨーロッパでも2月22日に発売され、11本のローンチタイトルが用意されましたが、これらの地域でもPS Vitaは市場を牽引するまでには至りませんでした。

PS Vitaは、PSPの後継機として期待されましたが、市場の状況や競合機種の存在、独自の強みを活かしきれなかったことなどから、苦戦を強いられることとなりました。

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