Pray (little by littleの曲)

日本の音楽ユニット、little by littleが2008年に発表した通算7枚目のシングルが「Pray」です。このシングルは、前作「キミモノガタリ」からおよそ5ヶ月のインターバルを経てリリースされました。

「Pray」は、 little by littleが活動を休止する前の最後のCD作品として位置づけられています。ただし、すべての音源作品の中で最後というわけではなく、その後にデジタル配信限定シングル「Never Too Late」がリリースされています。

表題曲である「Pray」は、当時独立放送局系列で放送されていたテレビドラマ『東京ゴーストトリップ』のエンディングテーマに採用されました。little by littleがテレビドラマの主題歌（エンディングテーマ）を手掛けるのは、2005年リリースの3rdシングル「雨上がりの急な坂道」（フジテレビ系ドラマ『曲がり角の彼女』挿入歌）以来、およそ4作品ぶり、通算2度目の起用となりました。

この楽曲には、インディーズ時代の2002年に制作されたプロトタイプが存在していました。当時の楽曲には1番の歌詞があり、その後6年間かけて試行錯誤を繰り返し、2番の歌詞が書き加えられることで、現在の完成形となりました。歌詞の世界観は、独特の書体で注目を集めた佐藤修悦氏が、日暮里駅の改札付近にガムテープを用いて手書きした案内文字からインスピレーションを得ています。歌詞の中心的なテーマは、「変わりたいと願う気持ちと、思うように変われない自分自身との葛藤」であり、多くの人が共感できる普遍的なメッセージが込められています。また、この楽曲の世界観を具現化するため、インスピレーション源となった佐藤修悦氏自身が、シングルのジャケット写真やミュージックビデオに出演しています。

「Pray」の作詞・作曲はlittle by littleのtetsuhikoが担当し、編曲は島田昌典が手掛けました。この楽曲は、ドラマ『東京ゴーストトリップ』のオリジナル・サウンドトラックアルバムにも収録されています。

シングル「Pray」には、表題曲以外に2曲のカップリング曲と、表題曲のインストゥルメンタルバージョンが収録されています。

2曲目の「Re:birth Day」も、作詞・作曲をtetsuhikoが担当し、編曲は西本明が手掛けています。この楽曲は、ニッセンレンエスコートの『エスコートカード』公園編CMソングとして使用されました。

3曲目の「ジャパニーズコンパクトガール148」は、作詞・作曲をtetsuhiko、編曲をtasukuが担当しています。このユニークなタイトルには、二重の意味が込められています。一つは、ボーカルのhidecoの身長が148cmであること。もう一つは、この楽曲のテンポがBPM（Beats Per Minute）148であることです。このように、メンバー自身の特徴や楽曲のリズムといった要素が、遊び心のあるタイトルに反映されています。

最後に収録されている「Pray -Instrumental-」は、文字通り表題曲のボーカルパートを含まない演奏のみのトラックです。これにより、楽曲のアレンジやメロディライン、演奏そのものに耳を傾けることができます。

これらの楽曲を通じて、「Pray」シングルは、little by littleの音楽的な進化や、彼らの活動の中で重要な節目となった一面を垣間見ることができる作品と言えるでしょう。

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