R-13 (ミサイル)

R-13潜水艦発射弾道ミサイル

R-13（ロシア語: рoҝета-13）は、ソビエト連邦によって開発された潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）であり、正式にはGRAUコード4K50として知られ、NATOではSS-N-4 Sarkという通称も持っています。このミサイルは冷戦時代における抑止力の一環として、1961年から1973年にかけて運用されました。潜水艦からの発射を前提に設計されており、629型（ゴルフ型）や658型（ホテル型）の潜水艦に搭載されました。

開発と設計

R-13の開発は1955年に始まり、その目的は水中からの発射が可能な弾道ミサイルを整備することでした。全長は約11.8メートル、胴体の直径は1.3メートルであり、幅は安定翼を含めると1.9メートルに達します。その重量は約13.7トンで、核弾頭1基を搭載することができます。この核弾頭は1メガトンの出力を持ち、大規模な破壊力を誇ります。

R-13は単段式の液体燃料ロケットを使用しており、酸化剤にはAK-271を、燃料にはTG-02を用いています。射程は約600キロメートル（370マイル）であり、半数必中界は1.8キロメートルから4キロメートルの範囲に設定されています。発射に際しては、潜水艦は水面に浮上する必要があり、通常の条件下では燃料の注入などに20から25分を要しました。緊急時にはこの作業を6から8分で行う必要があり、その迅速な対応が求められました。また、R-13は3ヶ月ごとまたは改良後は6ヶ月ごとに整備が必要とされていました。

水中発射型の試み

R-13Mという水中発射型も設計されましたが、最終的に成功には至らず、その後の武器開発はR-21にシフトしていきました。R-21は新たな技術と戦略を取り入れたミサイルであり、SLBMの開発を進める中でR-13の役割は次第に形を変えていきました。

結論

R-13はその機能性と設計の斬新さから、当時の軍事技術の一端を担っていました。その存在は潜水艦発射弾道ミサイルの発展に寄与し、冷戦の時代におけるソビエト連邦の海上戦略の中核を成しました。戦略的な配置と運用方法は後のSLBMの開発においても重要な影響を与えた要素となっています。

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