R100

映画『R100』について

『R100』は、日本の喜劇王、松本人志が監督を務めた作品で、2013年10月5日に公開されました。本作は「未体験リアルファンタジーエンタテインメント作品」として位置づけられ、SM（サディズムとマゾヒズム）をテーマにした内容が話題を呼びました。また、本作は2014年1月に亡くなった高橋昌也の遺作となっています。

ストーリー概要

物語の主人公は、家具店で働く片山貴文（演：大森南朋）です。彼は実はM体質で、性欲を満たすためにクラブ「ボンテージ」に入会します。このクラブに参加することで、彼の日常生活に女王様たちが次々と現れ、片山に様々な責務を課します。この体験から彼は快感を得るものの、その内容は徐々にエスカレートし、家族にも影響が及ぶようになります。

困惑した片山は、契約内容を中止しようと試みますが、「ボンテージ」は契約の途中解約を許可しません。そこで彼は、自らがこのクラブと戦う決意をし、最終決戦に突入します。一方で、物語自体は映画の中の映画という形式が取り入れられており、実際は「100歳を迎えた映画監督がこの映画を試写するが、観客はその内容を理解できず困惑する」というメタな要素が含まれています。

主なキャスト

本作には多彩なキャストが登場します。主人公の片山貴文を演じる大森南朋のほか、妻の節子役にYOU、息子の嵐役に西本晴紀がキャストされています。さらに、松本人志自身が演じる警察官を含む、多数のキャラクターが物語に絡みます。また、「ボンテージ」の所属女王様たちには、声の女王様を大地真央、唾液の女王様を渡辺直美など、豪華な面々が揃っています。

製作情報

本作品の製作は吉本興業株式会社によって行われ、松本人志が監督・脚本を手掛けました。撮影は2013年初頭から春先にかけて行われ、最終的には7月に完成を迎えました。

公にされているタイトル「R100」の「R」は映画のレイティングシステムを、そして「100」は規制から解放された多様な世界観を象徴しています。そのため、初めは「100歳未満は鑑賞禁止」の印象を与える形ですが、実際の映倫規定は「R15＋指定」です。

公開と評価

『R100』は公開された2013年10月5日、全国223のスクリーンで上映が開始されました。初日の興行収入は5282万3200円、動員数は3万7983人を記録し、映画観客動員ランキングでは初登場7位に入る成果を出しました。評価は賛否が分かれ、特に国外の映画祭では賛同を得る一方で、一部では低い評価を受ける事態も生じました。

Blu-rayとDVD

2014年1月29日には、本作のBlu-rayとDVDがリリースされ、販売元によってバラエティに富んだ特典映像が用意されました。特にメイキングやキャンペーン映像集など、ファンには嬉しい内容が揃っています。

『R100』は、独自の視点で生理的な体験を描く挑戦的な作品であり、観る者に強い印象を残す映画として記憶されることでしょう。

もう一度検索